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<裏方さんGO>心の可視化 試行錯誤

ポリグラフの機材を操作する小林さん

◎宮城県警科学捜査研究所 小林正和さん

 「あなたが選んだトランプは6ですよね」
 宮城県警科学捜査研究所(宮城県利府町)でポリグラフ検査(うそ発見器)を体験した。
 3〜7の数字が書かれたトランプ5枚を伏せたまま、研究職員の小林正和さん(34)が記者が選んだ数字を当てる。二人きりの空間が緊張感に包まれる。
 「3ですか」「4ですか」。平常心を保ったつもりだったが、「6ですか」の質問後、発汗量を示す数値が反応した。パソコン画面には跳ね上がった折れ線グラフ。動揺がくっきりと刻まれていた。
 2004年に現在のデジタル式機材が導入された。対象者の指や腹回りなど7カ所に電極を取り付け、約2時間かけて質問し、心拍や発汗、脈拍、呼吸の変化を読み取る。
 小林さんは東北大で心理学を専攻した。依頼される検査は年々増え、年間約90人と向き合う。「人の心を形にする学問。仕事が面白い」。対象者には事件に関わりのない市民も含まれ、失礼な言動をしないよう常に心掛けているという。
 鑑定結果は時に捜査の進展を左右する。「事件関係者の人生に関わる重要な仕事」。目に見えない心の可視化に向け、試行錯誤が続く。(吉江圭介)

◎ここも注目/客観証拠 増す重要性

 科捜研の研究員が捜査の先頭に立ち、難事件を解決に導く−。テレビドラマで描かれる物語に、三浦邦章所長(60)は「ヒーローではないので…」と苦笑する。客観証拠の重要性が高まる中、組織の存在感は増しているが、三浦所長は「捜査を縁の下で支える存在であり続けたい」と強調する。

<宮城県警科学捜査研究所>1954年、県警発足と同時に鑑識課法医理化学係として発足した。78年に鑑識課科捜研に改称、96年に鑑識課から独立した。職員22人。DNA型鑑定、筆跡鑑定などの専門家集団が捜査を支える。宮城県利府町森郷塚崎3の1。


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2016年09月16日金曜日


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