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<土木遺産>四ツ谷用水 仙台の水環境支える

コンクリートのふたに覆われ、住宅街を流れる四ツ谷用水。工業用水として39社に供給されている=仙台市青葉区八幡2丁目

 土木学会は16日、本年度の選奨土木遺産に、江戸初期に整備が始まった仙台市青葉区の水路網「四ツ谷用水」を選んだ。「広瀬川の河岸段丘の地形を巧みに利用し、杜の都・仙台の水環境を支えてきた」のが理由。市内ではれんが下水道(2010年度)、仙山線鉄道施設群(14年度)に続き3件目で、関係者は「先人の技術が評価された」と喜ぶ。
 土木遺産の対象は同区郷六の取水せきから、同区梅田町の分水点までの本流約7.2キロ。県工業用水道として現在も使われている。取水せきから約740メートル下流にある沈砂地付近を除き地下水路化されている。
 四ツ谷用水は仙台藩祖伊達政宗の命で築造され、生活用水や農業用水、排水に利用された。明治時代以降は上下水道が整備され、生活用水としての利用は減少した。
 土木学会東北支部選考委員で東北大大学院工学研究科の後藤光亀准教授(土木工学)は「用水は地下に浸透して城下町を潤し、仙台は水の都でもあった。自然流下の水路配置は後世の模範になった」と評価した。
 四ツ谷用水はNHK番組「ブラタモリ」でも紹介され、見学ツアーが催されるなど関心が高まっている。市民団体「仙台・水の文化史研究会」の柴田尚会長は「遺産認定で全国的な認知度が高まり、四ツ谷用水を活用する道が開ける。支流を西公園(青葉区)に復活させ、身近に感じられるようにできたらいい」と話した。


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2016年09月17日土曜日


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