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<台風10号>応急仮設 冬前設置を住民要望

避難所生活が長引き、住民からは仮設住宅への入居を望む声が出ている=15日、岩手県岩泉町の町民会館

 台風10号の豪雨から半月以上がたち、被害が甚大な岩手県岩泉町では、住民から応急仮設住宅を求める声が上がり始めた。伊達勝身町長は「それほど時間をかけずに対応できるだろう」と述べ、冬前には建設できるとの見通しを示す。取り壊さずに残る東日本大震災の仮設住宅の一部活用も検討する。
 「避難所にプライバシーはないし、自宅は被災して、今戻ることは不可能。先の見通しが立たないことが不安だ。早めに仮設住宅に移りたい」
 岩泉町民会館に避難する男性(36)は疲れた表情で話す。70代の母親と2人暮らし。氾濫した小本(おもと)川近くにある2階建ての自宅は高さ約2メートルまで浸水し、1階は泥に埋もれた。重機による土砂撤去のめども立たない。
 各地区住民による地域振興協議会の目視調査では、全約4600世帯のうち、概算で計約600世帯の住宅が全壊か大規模半壊したとみられる。町職員らによる詳細な被災家屋の調査も本格化している。
 町は9日、仮設住宅への入居希望など大まかな意向を把握する調査を始めた。20日に締め切り、集計する。居住ニーズを把握すれば、町は仮設住宅の建設主体などに関する県との協議が進むとみている。
 内閣府によると、一般的に仮設住宅の建設期間は着工から完成まで3、4週間程度が必要。迅速な用地選定が早期完成の鍵となる。
 伊達町長は「新たに用地を確保する必要はそれほど多くない。(必要なら)場合によっては学校の一角への建設を検討しなくてはならない」と、候補地の検討に入ったことを示した。
 被害は町全域に広がっており、町内6地区の町有地を中心に立地場所を選ぶ方針。入居者の希望を踏まえて早急に県と調整し、11月前後の建設を目指す。
 町は生活再建の加速を図るため、県が東日本大震災で町内2地区に建設した仮設住宅143戸のうち、取り壊されずに残る約50戸の活用を検討する。


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2016年09月17日土曜日


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