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<準備宿泊>富岡帰還へ手探りのスタート

 東京電力福島第1原発事故で全域が避難区域にある福島県富岡町で17日、帰還に向けた長期滞在が可能となる「準備宿泊」が始まった。町が目標とする来年4月の帰還開始に向けた大きな一歩だが、登録は人口の1%未満。政府と町は課題を洗い出し、避難指示の解除時期を見極める。
 対象は避難指示解除準備区域と居住制限区域で、避難指示解除まで滞在が認められる。家屋の修繕などを円滑に進めてもらうのが目的で、富岡町が7例目。
 放射線量が高い帰還困難区域の住民は、同区域以外の知人宅などに泊まることができる。町は準備宿泊に合わせ、一時宿泊施設を開設。自宅再建を進める住民や、困難区域の被災者も泊まれるようにする。
 町によると、15日現在の登録者は119人(56世帯)で町人口の0.87%。事故から5年半が過ぎ、町外で自宅再建を図る住民が増加。帰還意欲の低下が登録率低迷の要因の一つという。家屋の荒廃や、除染後も放射線量が十分に下がらないことへの不安も根強い。
 町内の利便性は少しずつ向上しており、21日から食料品などの移動販売が始まる。来月には復興拠点に診療所が開所し、11月には複合商業施設の一部がオープンする予定だ。


2016年09月18日日曜日


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