広域のニュース

<コメ概算金>東北、需給改善し上昇

 東北の全農各県本部が各農協に提示した2016年産米の概算金が出そろい、主要銘柄は15年産を上回った。飼料用米の作付けが拡大し、主食用米の需給バランスが改善したのが大きな要因だ。一方、コメの消費量低迷は続いており、価格上昇による買い控えや需要減を懸念する声も上がる。

 全農各県本部が決めた主な銘柄の概算金(60キロ、1等米)は表の通り。ほとんどが1万1000円台を回復し、前年からの引き上げ幅は800〜2200円となった。各農協は各県本部の概算金を基に、生産者に支払う仮渡し金を決定する。
 東北農政局によると、東北の15年産飼料用米の作付面積は計約2万6700ヘクタール。16年産について、各県はいずれも15年産を上回る作付面積を見込んでおり、主食用米の供給絞り込みを背景に概算金が上がった。
 青森県本部の太田修本部長は「主食用米の需要が高まり、他県と遜色ない値上げ幅になった。生産者の収入増に向け、追加払いができるよう販売に取り組みたい」と話す。
 主力品種で概算金が最も高い山形県の「つや姫」は、市場動向を見極めるために金額を据え置いた。福島県中通り、浜通り産の「コシヒカリ」は2000円超の引き上げ。福島第1原発事故に伴う米価下落への賠償金が年内で打ち切られる可能性を考慮した。
 14年産の大幅下落後、2年連続で持ち直した形の概算金だが、山形県本部の高橋幸紀米穀部長は「米価の上昇傾向が消費者のコメ離れにつながらないか心配だ」と気を引き締める。
 宮城県本部や秋田県本部も店頭価格の動向を注視する。岩手県本部の伊藤勝米穀部長は「(概算金の引き上げと同様に)実際の販売価格を上げられるかどうかは慎重に対応する必要がある」との見方を示す。


関連ページ: 広域 社会

2016年09月18日日曜日


先頭に戻る