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板倉造り普及推進 被災地復興の柱に

板倉造りの住宅を見学する互助会の会員

 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町の山林所有者や製材所、工務店による「南三陸木の家づくり互助会」が地元木材を使った板倉造りの建築や普及に取り組んでいる。震災後の被災地復興で住宅需要が高まる中、町内の7割を占める山林の稼働率を上げ、山と海の環境循環を進めたい考えだ。
 板倉造りは日本古来の伝統工法で、神社建築に用いられてきた。無垢(むく)のスギ板で壁や柱、屋根を組み、クロスや集成材といった石油製品を使わない。国の防火、耐震基準も満たす。
 板倉造りの設計を手掛ける筑波大の安藤邦広名誉教授(建築学)は「季節を通して湿気が40〜70%に保つことができ、シックハウス症候群の心配もなく、子どもや女性、高齢者にも安心して住んでもらえる」と特長を説明する。
 互助会は2013年に発足し、会員は現在40人。地元で伐採、搬出、製材、加工の工程を一元管理して費用を抑える。これまで町内に小屋や食堂計5カ所を建設した。一般住宅の建築も始まり、10月には歌津地区の集団移転団地に学習塾経営及川清孝さん(67)方が完成する。
 小野寺寛会長は「森林資源の管理と木工技術の継承に役立てたい。山の手入れが行き届けば、海を守ることにもつながるはずだ」と話す。
 互助会は住宅建築の相談を受け付ける。連絡先は080(3086)1187か090(1219)5676。建築費には県と町が地元産材の助成として50万円ずつ補助する。


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2016年09月20日火曜日


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