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<台風10号>岩泉 孤立全て解消

停電で洗濯機が使えず、洗濯物を手洗いする向川戸さん。孤立状態の解消後も復旧のめどは立たない=19日午後1時ごろ、岩手県岩泉町安家

 岩手県で被害が甚大だった台風10号豪雨は、20日で発生から3週間となる。氾濫被害が集中した岩泉町は19日、道路の寸断による集落の孤立状態が全て解消したと発表した。町内では一時最大で873人が孤立状態となったが、道路の復旧が順調に進んだ。町は徐々に日常を取り戻しつつあるが、343人が避難所で生活する。断水や停電も一部世帯で続き、復旧の見通しは立っていない。
 最後に孤立状態が解消されたのは安家(あっか)地区の茂井(もい)集落。安家川沿いにある県道が崩落したり、土砂や流木の堆積で寸断されたりした。同集落には町が全域に避難指示を出した今月4日に一時避難した後、自宅の様子が気になって戻った3世帯が暮らす。
 このうち向川戸(むかいかわと)昌子さん(58)は「これで娘や孫の様子を頻繁に見に行ける」と喜んだ。長女が出産のため里帰り中に豪雨被害に遭った。長女は1日に仙台市消防局のヘリコプターで救助され、翌2日に八戸市の病院で出産。これまでは集落の内と外で2台の車を乗り継いで八戸まで行き来していたという。
 飲料水は湧き水で確保できるが、停電と電話の不通は続く。向川戸さんは「せめて電話が通じれば」と早期の復旧を望んだ。
 町内では19日現在、343人が避難所生活を送る。停電は約300戸。断水は約400戸にまで減り、復旧率は9割。
 県内の死者は20人。岩泉町で2人、宮古市で1人の計3人が行方不明となっている。


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2016年09月20日火曜日


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