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地域医療推進へ新型医療法人 山形で設立へ

 山形県と酒田市が出資する独立行政法人「山形県・酒田市病院機構」(酒田市)と同市内の医療・社会福祉法人の計5団体が、地域の複数の医療・介護施設を束ねる新型法人「地域医療連携推進法人」の設立準備を進めていることが19日、分かった。
 診療報酬と介護報酬が同時に改定される2018年度までの発足を目指す。施設間の機能分担、医薬品の共同購入といった業務の連携を進め、経費削減と医療の質の向上を図る。東北で設立に向けた動きが表面化したのは初めて。
 日本海総合病院を擁する同機構と、共に医療法人の健友会と宏友会、介護老人保健施設を運営する社会福祉法人光風会、訪問看護ステーションを担う酒田地区医師会が今月13日、設立に向けた協議会を設けた。
 厚生労働省が年内に公布予定の関係政省令を待って共同購入や医療機器の共同利用、医療従事者の共同研修などの具体的なルール作りに着手する。
 参加法人は連携推進法人の認定を目指す一般社団法人を合同で立ち上げ、その「社員」として意思決定に参画する。地域の声をより反映させる仕組みづくりも検討するという。
 全国では岡山、石川両県などで連携推進法人の設立に向けた検討が進むが、東北では目立った動きがなかった。
 山形県・酒田市病院機構は、旧県立日本海病院と旧市立酒田病院が2008年に統合して発足。医療機関連携のモデルケースになった。庄内地域では患者の電子カルテや画像データをオンラインで共有するシステムが普及するなど、ソフト面でも医療機関の連携が進んでおり、連携推進法人設立の下地となっている。
 山形県・酒田市病院機構の栗谷義樹理事長は「人口減少と高齢化が進む中で地域の保健・医療を守るには医療機関同士の利害を調整し、競合から協調に移す必要がある。連携推進法人の設立はその大きな一歩となる」と話す。

[地域医療連携推進法人]人口減少社会を見据え、医療・介護施設間のネットワーク化を通じて質の高い効率的な医療提供体制を促すため、厚労省が制度化。歴史や伝統を有する各団体の枠組みを残しつつ、地域の医療介護の利害調整や業務連携の円滑化が期待できる。2017年4月以降、都道府県知事が法人認定できる。


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2016年09月20日火曜日


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