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<山形知事選>擁立難航の自民 3つの選択肢

遠藤会長に独自候補の選考経過を報告した後、報道陣の質問に答える金沢幹事長=18日、山形市内

 吉村美栄子山形県知事が20日、来年2月に任期満了を迎える知事選への立候補を表明し、焦点は県議会最大会派・自民党の対応に移った。2013年の前回は無投票で吉村知事が再選を果たした。今回、自民党は独自候補擁立を目指す姿勢を崩していないが、打診した中央官僚らからは色よい返事がもらえず、人選作業は難航を極めている。自民党は次期知事選にどう対応するのか。予想される展開を探った。
 「会長を推す声が大勢を占めた」。自民党山形県連の金沢忠一幹事長は18日、遠藤利明県連会長(衆院山形1区)に会い、所属県議でつくる選考委員会で出た意見を直接報告した。
 遠藤氏は衆院当選7回の重鎮。初代五輪相の経歴を持ち、高い知名度を誇る。吉村知事に近い民進党の阿部昇司県議は「遠藤氏は最強の対抗馬」と警戒する。
 ただ、多くの県連関係者は遠藤氏擁立の可能性は低いとみる。県連幹部の一人は「次に入閣するときは重量閣僚もあり得る。本人も引き続き中央政界で活躍したいだろう」とみる。
 県連の内部事情もある。遠藤氏以外の国会議員は全員が30代で当選2回以下の若手ばかり。県議の一人は「遠藤氏でも勝てる保証はないのに、負ければ誰が県連をまとめるのだろう」と心配する。
 県議からの擁立も選択肢の一つだが、意欲的な声は聞こえてこない。
 8月20日の党県連の選対会議で、遠藤会長は「山形市長選方式を取ってもいい」と発言し、県議らに立候補を呼び掛けた。
 山形市長選方式とは、同一候補者が同じ選挙へ2回出馬するのを保証することを指す。昨年9月の山形市長選で初当選した佐藤孝弘市長が、11年の前回選で落選した雪辱を果たしたことから名付けられた。
 それでも県議たちが二の足を踏むのは「吉村知事は3期で退き、舟山康江参院議員(50)を後継指名するのではないか」との観測が流れているからだ。
 7月の参院選で自民公認候補が舟山氏に12万票差で敗れた記憶も生々しく、県議たちは尻込みする。
 独自候補を決められないまま選挙戦を迎えることも十分考えられる。党所属の県議4、5人が吉村知事の支持を表明するなど、既に足並みの乱れが生じている。
 7月の参院選では、県内35市町村のうち25首長が自民公認候補への支援を表明したが、知事選では状況は異なる。ある首長は「参院選と知事選は全く違う。陳情に応えてくれる現職知事を相手に弓を引くことは簡単にはできない」と言う。
 吉村知事の立候補表明後、金沢幹事長は「吉村知事と政策協定を結ぶことは一切考えていない。あくまで独自候補擁立を目指している」と改めて対決姿勢を鮮明にしたが、前途は多難だ。


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2016年09月21日水曜日


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