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<土湯温泉>観光客回復へ温泉街再整備

公衆浴場「中の湯」の完成イメージ図
閉館した旅館の建物。交流施設として再利用する構想がある

 福島市の土湯温泉で、温泉街の再整備事業が本格化する。集客施設などを整備する計画で、10月末には公衆浴場「中の湯」の建て替え工事が始まる。地元の観光関係者らは、東日本大震災後の落ち込みの影響が続く入り込み客のV字回復につなげたい考えだ。
 再整備は2014年度から、土湯温泉観光協会や住民らでつくる「まちづくり協議会」が検討。震災後に廃業した旅館の活用などを目指す。
 柱となるのは、(1)「中の湯」(2)交流施設−から成る中心部の集客拠点。老朽化した「中の湯」を市が地下1階、地上2階に建て替える。バリアフリー対応の貸し切りや露天といった温泉浴場、休憩所を設ける。17年度末の完成予定で、建築費は約2億9000万円。
 交流施設は既存の建物を活用し、食堂や観光案内所が入るように整備する構想。長年の課題だった駐車場は旅館跡地を使う。
 土湯温泉の入り込み客の年間推移はグラフの通り。10年前は50万人を超えていたが、震災で取り壊しとなった旅館もあった。福島第1原発事故による風評被害も加わり、大きく減った入り込み客は震災前水準を回復できずにいる。
 地元の観光関係者は再整備に合わせ、ソフト事業にも力を入れる方針だ。
 旅館のおかみや若旦那らは今月11日、「土湯温泉ルネサンス協議会」を設立した。「中の湯」建て替えを生かすソフト事業の展開、若旦那の存在をアピールする取り組み、訪日外国人旅行者の誘致などを検討していくという。
 加藤貴之会長は「少子高齢化が進む土湯にとって、交流人口の拡大は大きな課題。地域全体を巻き込みながら、まちづくりを進めていきたい」と話す。


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2016年09月24日土曜日


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