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<裏方さんGO>鉄の棒手に坑道守る

鉄の棒で坑道内の壁面を突き、劣化の有無を確かめる市川さん

◎細倉マインパーク保守点検担当 市川貴史さん(38)

 カン、カン…コン!
 栗原市鶯沢の観光坑道細倉マインパーク。鉄の棒で壁を突いていた市川貴史さん(38)は異音に気付き、手を止めた。
 「地下水が入り込んでいる音です。この箇所はもろくなっている。お客さんに石くずが崩れ落ちたら大変だ」。古い岩肌を剥ぐ手つきは熟練工さながらだ。
 施設の保守点検全般を担う。中でも、湿気で施設が傷みやすい坑道には細心の注意を払う。1日2回、全長777メートルの坑道を回り、壁を突いた時の音の違いや木材の色の変化で劣化を見極める。
 丸1日半を要する春と秋の大規模点検では、鉄の棒を握る手が豆だらけになる。「痛いけど、気にしていられない。安全を守るのは自分たちですから」との言葉にプロ意識がにじむ。
 かつて細倉鉱山で働いていた保守点検担当の先輩からは、落盤事故で同僚を亡くした話を何度も聞いた。「いつ何が起きるか分からない」と、常に緊張感を保ちながら仕事に臨む。
 マインパークは1990年の開園から26年間、一度も落盤事故が起きていない。「お客さんを安全に迎えるのは当然のこと。現状維持がわれわれの使命です」と口元を引き締めた。(土屋聡史)

◎ここも魅力/お酒を3年冷暗保存

 全長555メートルのコースを一気に急降下する屋外のスライダーパーク(1回250円、小学生は2回可)はスリル満点で一押しです。酒客には、お気に入りのお酒を持ち込んで坑内で3年間冷暗保存できる「古酒蔵」(利用料は1本510円)がお薦め。味が熟成されると評判ですよ。

<細倉マインパーク>国の近代化産業遺産に認定された旧細倉鉱山の歩みを伝えるテーマパーク。栗原市鶯沢南郷柳沢2の3。営業は午前9時半〜午後5時。12〜2月は午後4時閉園。火曜休園。坑道の観覧料は大人460円、中高生360円、小学生300円。連絡先は0228(55)3215。


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2016年09月26日月曜日


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