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<この人このまち>山形女性の強さ演じる

こんた・ゆみこ 1961年天童市生まれ。山形城北女子高(現・山形城北高)卒。東京でフリーの役者として劇団「うるとら2B団」などで活動した。山形県生まれの女性の人生を描く朗読劇「山形の女を物語るシリーズ」を上演している。

 天童市の今田由美子さん(55)は夢実子(ゆみこ)の芸名で、山形県を拠点に朗読劇に取り組む舞台女優だ。目指すのは山形で生まれた女性たちの人生から、その芯の強さを描く舞台のシリーズ化。朗読劇が持つ可能性や地元に懸ける思いを聞いた。(山形総局・宮崎伸一)

◎舞台女優 今田由美子さん(55)

 −なぜ山形県を拠点に。
 「東京で舞台女優として20年ほど活動しましたが、大きな手応えを感じられず、役者人生をリセットしようと1998年、山形に戻りました。集客や資金集めを含め、興行として成り立たせるのには難しいことも多いのですが、山形で芝居を仕事として生きることに執着しています」

 −山形の女性を描いた舞台を上演しています。
 「戻ってきて、山形の女性のたくましさを改めて実感し、舞台で表現したいと考えるようになりました。最初は大井沢村(現西川町)の女医志田周子(1910〜62年)を題材にしました」

 −第2弾として北海道網走市の名誉市民・中川イセさん(1901〜2007年)を取り上げています。
 「イセさんは天童市生まれで、10代で未婚の母になり、養育費を稼ぐため網走市の遊郭に入りました。その後、地元の資産家と結婚し、網走市議を7期務め、女性の地位向上に尽力しました。天童市にある荒谷小の卒業生という共通点があり、縁を感じ取材を始めたのがきっかけです」
 「困難に立ち向かい自分で人生を切り開く姿と、弱い人に寄り添う命の使い方に心を打たれました。舞台で魂をよみがえらせ、観客の生きる力になってほしいと作品にしました」

 −8月下旬に山形公演がありました。
 「うれしかったのは、昨年の天童公演に来てくれたお客さんが再度、足を運んでくれたことです。舞台は生ものなので、会場や観客が違えばまた別の魅力が生まれます。それを理解して楽しんでくれるお客さんができたことは大変励みになります」

 −朗読劇の魅力は。
 「視覚だけでなく耳にも訴える舞台だという点です。全てを説明せず、観客に想像する余地を残すことで舞台に広がりを持たせます。どこまで説明するかのさじ加減が舞台作りの醍醐味(だいごみ)です」

 −今後の目標は。
 「山形の女シリーズを第5弾まで続けることが当面の目標です。イセさんは自分の生き方を貫きました。私も山形の女として、山形発の舞台を作り続ける人生を歩んでゆきたいです」


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2016年09月26日月曜日


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