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復興願う短歌 和洋弦楽器の調べに乗せて

公演の打ち合わせをする(左から)田中さん、ライアーを抱える月輪さん、鶴巻さん=仙台市青葉区

 琴と欧州の弦楽器「ライアー」の調べに乗せて、東日本大震災からの復興を願う短歌を朗読する公演が10月15日、仙台市泉区のイズミティ21で開かれる。被災した故郷や再生への思いを胸に、震災の犠牲者に祈りをささげる。
 短歌は太白区の歌人田中きわ子さん(74)が自作を朗読。青葉区の生田流琴教室「操春会」代表の鶴巻春雲さんら4人が琴を演奏し、角田市のアイリッシュハープ奏者月輪まり子さん(41)がライアーを即興で奏でる。操春会主催の演奏会「日本の調べ」の演目の一つとして披露する。
 田中さんは津波で壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町の出身。被災した郷里を歩きながら感じたことをまとめた歌集「再生の祈り 夢の海」を2012年に出版した。
 公演では歌集に収めた14首を含む16首を3章に分けて朗読する。第1章は古里への思い、第2章で津波被害の悲惨さ、第3章で復興への祈りをテーマにした。
 田中さんは「琴やライアーの音色は短歌と相性が良い。言葉と楽曲が溶け合い、人間の内面からこみ上げる情感が表現できるはずだ」と期待する。
 月輪さんは「各章に込められた田中さんの思いを、不協和音なども駆使して表現したい」と意気込む。
 企画した鶴巻さんは14年5月、琴とハープの演奏会を月輪さんと開催した。昨年12月には仙台市出身で英国在住のシンガー・ソングライター、レドヘッド慈(めぐみ)さんを招き、震災をテーマにした歌と演奏の舞台を披露。異分野との創作活動に取り組む。
 鶴巻さんは「震災から5年が過ぎても心に傷を負った人は多く、震災の記憶は決して忘れてはならない。多くの来場者と共に、犠牲者の冥福と被災地の復興を祈りたい」と話す。
 「日本の調べ」は午後1時開演。入場無料。当日は市内の災害公営住宅で暮らす被災者を招く予定。連絡先は鶴巻さん022(278)3316。


2016年09月27日火曜日


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