青森のニュース

<北海道新幹線半年>青森 経済効果は限定的

釣り客や観光客が訪れる観光名所「高野崎」。休日は駐車場に観光バスが並ぶ

 北海道新幹線が3月26日に開業してから半年が過ぎた。今月末までの3カ月間に及ぶ大型観光宣伝「青森県・函館デスティネーションキャンペーン(DC)」の効果もあり、乗客数は順調に推移する。ただ、青森県今別町に誕生した新駅「奥津軽いまべつ」周辺は、県外客でにぎわう施設や景勝地がある一方、地元への経済波及効果はまだ限定的だ。
 北海道新幹線の乗客は表の通りで、前年同期の在来線利用と比べ倍増した。奥津軽いまべつ駅の利用客は1日平均70人程度だが、夏休みやイベント開催時は数百人が出入りした。
 同駅から車で約30分の観光名所「高野崎(たかのざき)」に近い町営宿泊施設「海峡の家ほろづき」は、昨年8月にリニューアルして開業に備えた。今年4月から今月下旬までの宿泊客は654人。このうち、ピーク時の8月以降は341人と前年比133%だった。
 高野崎近くで食堂を営む池田澄夫さん(72)も開業効果を実感する。「県外の観光客が大幅に増え、売り上げは3倍に伸びた。駅からレンタカーで来る人も多い」と語る。
 奥津軽いまべつ駅を利用する観光客の多くが足を運ぶのが、隣接する外ケ浜町の竜飛崎。同町産業観光課の担当者は「(新駅から)レンタカーで竜飛に向かう人は増えた。それ以外の地区の観光客は目減りしている印象」と二極化を指摘する。
 新駅から6キロほど離れ、車で15分かかる今別町中心部も観光客の姿は少ない。民宿や旅館など町内に5軒ある宿泊施設のうち中心部の3軒は、開業後も続く新幹線関連の電気設備、トンネル工事の作業員らで埋まっている。
 新駅周辺に立ち寄る旅行商品の多くは、竜飛崎にあるホテルや青森市内の宿泊施設に泊まる行程が定番。移動の合間に設定された今別町内の観光は時間も限られ、表層にとどまるのが現状だ。
 町企画課の佐渡慶剛次長は「(新駅に隣接する)道の駅や高野崎などへの観光客は増えたが、町なかでの開業効果はいまひとつ。足を運んでもらうための仕組みづくりが課題」と話す。町は近く、町民ボランティア「今別町応援隊」のまち歩きツアーのパンフレットを新たに作製し、情報発信に努める。


関連ページ: 青森 経済

2016年09月29日木曜日


先頭に戻る