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あん摩養成校の新設制限は違憲 国を提訴

 視覚障害がない晴眼者を対象としたあん摩マッサージ指圧師養成校の新設申請を厚生労働省が退けたのは違憲だとして、福島県郡山市の学校法人「福寿会」が29日までに、国に処分取り消しを求める訴えを仙台地裁に起こした。国は視覚障害者の保護を名目に晴眼者向けの養成校の新設を制限してきたが、法人側は「職業選択の自由を保障する憲法に反する」と訴える。
 「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」は、視覚障害があるあん摩マッサージ指圧師の生計維持を図るため、国が「当分の間」、養成校の新設を制限できると規定。国は1964年にこの規定を追記して以降、見直していない。
 訴えによると、法人は昨年9月、郡山市の医療専門学校に晴眼者向けのあん摩マッサージ指圧師養成コースの新設を国に申請。国は制限規定を適用し、申請を退けた。
 法人側は「半世紀前に比べ、視覚障害者の雇用環境は改善された。国が新設制限の根拠としてきた『当分の間』は明らかに過ぎており、規定は違憲だ」と主張する。
 29日の第1回口頭弁論で国は請求の棄却を求めた。今後、具体的に反論する。
 厚労省の2006年の調査によると、視覚障害者の就業者約8万1000人のうち、3割に当たる約2万4000人があん摩マッサージ指圧師や鍼灸(しんきゅう)師だった。同省医事課によると、過去10年、晴眼者向けの養成校の新設は認められていない。同様の訴訟は系列の法人が東京、大阪両地裁にも提起している。


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2016年09月30日金曜日


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