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<学力テスト>東北6県分析と県教委コメント

東北6県の全国学力テストの小学生の平均正答率(%)〔注〕全国と県の数値は公立校、丸数字は都道府県順位。かっこ内は15年度正答率
東北6県の全国学力テストの中学生の平均正答率(%)〔注〕全国と県の数値は公立校、丸数字は都道府県順位。かっこ内は15年度正答率

【青森】小学全科目10位以内
 小学校は前年度に引き続き、全科目で全国10位以内に入る良好な結果だった。国語Aは全国平均を4.5ポイント上回り、活用問題に関する国語Bは2.4ポイント、算数Bは0.7ポイント平均より高かった。
 県教委は「児童が自分の考えを発表し合う時間を確保するなど、主体的に学習に取り組むように指導してきた成果が出ている」と受け止めた。
 中学校は数学Aが全国平均を1.8ポイント上回り、前年度に平均を下回った数学Bも0.6ポイント上回った。国語Bは前年度に続いて平均を1.0ポイント下回った。
 県教委は「前年度までの傾向から、観察や実験を授業に取り入れ、生徒が図形や資料の読み取りについて理解を深められるよう、各学校に指導してきた。改善が図られつつある」との見方を示した。結果の詳細と対策は「今後分析した上で公表する」と話した。

【岩手】数学最下位レベルに
 小学校は算数Bだけが全国平均を下回った。中学校は国語Aを除き平均以下に低迷し、中学校数学の都道府県別順位は最下位レベルだった。
 小学校国語Bでは文章を読み取る力は高いが、ローマ字の活用で課題が残った。算数Bは平均との差が前年度の2.2ポイントから0.2ポイントに縮小。思考力や判断力を問う記述式の問題で正答率が低い。
 前年度、全科目で平均を下回った中学校は国語Aが平均を上回った。国語Bは自分の考えを記述する問題の無回答率が平均より3.5ポイント高かった。数学Aは関数、Bは図形問題の正答率が平均を大幅に下回った。数学的な思考力を試す問題では、ほぼ半数が無回答だった。県教委は「算数と数学で問題文の読解力が弱い。ほかの教科担当とも情報を共有し、各教科で連携して取り組めるような学力向上策を検討したい」と説明する。

【宮城】算数の向上策実らず
 小学校は国語、算数全てが全国平均以下。算数Aは1.1ポイント、算数Bは1.6ポイント低い。算数はずっと全国平均を下回っており、向上への取り組みが結果に結び付いていない。国語Aは0.9ポイント、国語Bも1.6ポイント平均に達しなかった。
 中学は国語Aが1.3ポイント、国語Bが1.4ポイントそれぞれ平均を上回った。数学Aは平均を1.8ポイント下回り、前年度より2.7ポイント低かった。数学Bも全国平均に0.3ポイント及ばなかった。
 県教委は「算数.数学では授業の実践例をまとめた冊子や動画集などを活用するなどし、改善に取り組みたい。家庭学習との連携強化にも、さらに踏み込む必要がある」との考えを示した。
 今後、文科省から提供されたデータを分析し、県検証改善委員会で具体的な対応策をまとめる方針。サポートプログラム事業などで学力向上を支援する。

【秋田】全科目で平均上回る
 小中学校ともに各科目の正答率は全国平均を上回った。無回答率は小中ともに全ての問題で全国平均を下回った。
 小学校の国語Aは4.5ポイント、国語Bは6.2ポイント、それぞれ全国平均を上回った。中学校の国語Aは3.5ポイント、国語Bは5.9ポイント上回っており、小中ともに知識に関するA問題に比べ、知識の活用を問われるB問題で全国平均をより上回る傾向にある。ただ、言語に関する知識や理解には課題が残った。
 小学校算数と中学校数学でもA問題、B問題ともに全国平均を4ポイント以上、上回った。
 学力テストの導入以来、好成績が続いている要因について、県教委は「これまで進めてきた小人数学習の推進や、教員による授業改善の取り組みなどの施策や事業が効果を発揮しているためだ」と分析している。

【山形】数学・算数平均届かず
 中学校国語A、B以外の6科目で全国平均を下回ったが、差は最大1.3ポイントと大幅に下回る科目はなかった。活用を問うB問題の無回答率は減少傾向にある。県教委は「主体的に課題解決に取り組む態度や、知識を活用する力を育む探究型学習の成果が出始めている」と分析する。
 小学校では、算数Bが8回連続で全国平均を下回ったが、平均との差は前年度の2.9ポイントから1.1ポイントに改善した。国語Aは、初めて平均を下回り0.5ポイント及ばなかった。ローマ字に関する問題の正答率が特に低く、結果に影響した。
 中学校では国語Aが平均を1.2ポイント、国語Bが0.8ポイント上回った。数学は形式的な手順に従い、解を求めることはできるが、グラフや図の理解に課題が残る。
 県教委は「詳細な分析、評価を行い、県と市町村の指導主事が一体となって授業改善を継続支援する」としている。

【福島】課題の算数改善傾向
 課題となっている小学校算数、中学校数学は算数で改善傾向がみられたが、数学は今年も全国平均を下回った。
 小学校国語Aの平均正答率が全国平均を0.4ポイント上回った一方、国語Bは1.2ポイント下回った。算数Aは0.4ポイント、算数Bは1.0ポイント全国平均より低かったが、全国との差は前年と比べてそれぞれ0.5ポイント、1.6ポイント縮まった。
 中学校は国語Aがほぼ全国平均で、国語Bはやや下回った。数学Aは全国平均を3.2ポイント、数学Bは2.9ポイントそれぞれ下回った。資料を整理した図から最頻値を読み取る問題の正答率が全国平均より8.0ポイント低かった。問題解決方法の数学的な説明が苦手な傾向もみられた。
 県教委は「算数は、指導力が優れた『コアティーチャー』派遣事業などの成果が出始めた。数学も成果が出るよう指導を一層工夫する」と説明する。

●●●生活習慣アンケート●●●

【青森】スマホ利用は少なめ
 自宅で学校の復習をしている小中学生の割合は全国平均を大きく上回ったが、「予習をしている」と回答した中学生は平均を下回った。
 平日にインターネットやスマートフォンを利用する時間が1時間未満と回答した中学生の割合は高かった一方、学校以外で2時間以上勉強する生徒は全国平均より10.5ポイント低かった。県教委は「改善の必要性がある」としている。

【岩手】学校外の勉強少なく
 平日に学校以外で2時間以上勉強している割合は小学校が14.9%、中学校が19.9%で、全国平均をそれぞれ10.6ポイント、14.3ポイント下回った。
 授業の復習をしている割合は小学校が75.0%、中学校が61.1%で平均より高かった。予習に取り組んでいる割合は中学校で24.1%と、平均より10.1ポイント低い。自ら考えて新たな課題に取り組む姿勢が不足しているとみられる。

【宮城】生活習慣高水準保つ
 家庭で授業の予習、復習をしている小中学生の割合は全国平均を7.0〜12.8ポイント上回った。自宅学習で教科書を使う割合が高く、読書習慣もやや上回った。
 「早寝、早起き」「毎日朝食を食べる」など基本的な生活習慣は全国平均に比べて高い水準を維持。携帯電話やスマートフォンを3時間以上使用したり、2時間以上もテレビゲームをしたりする割合は、小中とも全国平均をやや下回った。

【秋田】自宅での復習が定着
 自宅で学校の復習をしていると回答した小学生は91.0%、中学生は87.5%で、全国平均をともに35.8ポイント、36.5ポイント上回った。平日に学校の授業以外で30分以上勉強する小学生の割合は96.7%、1時間以上勉強する中学生は81.4%で、前年度に引き続き全国平均を大きく上回った。
 県教委は「全体として望ましい習慣が定着している」と分析している。

【山形】地域行事に積極参加
 家庭学習を2時間以上する児童生徒は全国平均を6ポイント以上下回ったが、1時間以上2時間未満の学習に取り組む児童生徒は多く、小学校では平均を19.2ポイント上回った。県教委は「時間だけでなく、学習内容にも目を向け、家庭学習の在り方を検討する必要がある」とみている。
 地域の行事に参加する児童生徒は、小学生が全国平均より17ポイント高い84.9%、中学生が14.3ポイント高い59.5%だった。

【福島】ゲーム時間減少傾向
 平日に1時間以上学習している小学生は73.4%、中学生が72.1%と全国平均を上回った。2007年度と比べ、それぞれ12.8ポイント、7.8ポイント増えた。
 テレビゲームを2時間以上しているのは小学生が28.8%、中学生が34.3%。減少傾向は続いているが、必ずしも学力向上に結び付いていない。県教委は「授業と家庭学習を今まで以上に連動させていく必要がある」と指摘する。


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2016年09月30日金曜日


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