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志津川湾 ラムサール条約登録申請へ

志津川湾に群生するマコンブ(上)とアラメ。それぞれが南限と北限で同時に生息する藻場は珍しい(南三陸町提供)

 宮城県南三陸町は30日、志津川湾の藻場を保護するため、ラムサール条約登録を目指す方針を固めた。2018年にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれる条約締約国会議での登録に向け、来年3月までに環境省に国内候補地としての認定を申請する。藻場の登録は国内で例がない。
 同湾は寒流と暖流がぶつかる海洋環境で、寒海性コンブ目と暖海性コンブ目が共存する海藻藻場がある。マコンブ群落の南限、アラメ群落の北限に近い。生物多様性に富み、沿岸では植生の変化が観察できる。ウニやアワビの餌にもなる。
 希少種で国の天然記念物コクガンの越冬地でもあり、町によると毎年100〜200羽の飛来が確認されている。静かな内湾に餌のアマモ類が茂り、岩礁帯が休憩場所になる。
 町は来年3月までに、漁業者や地元住民に登録への理解を求める方針。
 環境省は10年、志津川湾をラムサール条約湿地の基準を満たしているとして潜在候補地に認定した。東日本大震災の発生で、町は申請に向けた計画を白紙に戻した。町担当者は「町内でカキ養殖場と森林の環境に関する国際認証を取得している。条約登録を加え、さらなるブランド力向上に努めたい」と話す。
 ラムサール条約は水鳥の生息地として国際的に保全する湿地を登録する。東北では青森(仏沼)、宮城(伊豆沼・内沼、蕪栗沼・周辺水田、化女沼)、山形(大山上池・下池)の3県で5カ所が登録済み。


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2016年10月01日土曜日


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