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<楽天>茂木躍動の1年目 新人王も射程

ソフトバンク戦の8回、松坂投手から右前適時打を放つ東北楽天・茂木選手=2日、仙台市宮城野区の楽天Koboスタジアム宮城(高橋諒撮影)

 プロ野球東北楽天は2日、仙台市宮城野区の楽天Koboスタジアム宮城であったソフトバンクとの本拠地最終戦に勝利した。昨季まで2季連続最下位に低迷するチームにあって、新人ながら中軸を打つ遊撃手としてチームを支えたのが茂木栄五郎内野手(22)。今季天然芝に生まれ変わったホームグラウンドで、走攻守に新風を吹き込んだ。
 早大からドラフト3位で入団。球団の新人野手で初めて開幕戦に先発出場するデビューを飾った。夏場にけがで約1カ月間離脱したが、出場115試合で2割8分1厘(2日現在)と新人王の有力候補に挙がる。
 ただ、本人に納得した様子はない。「多くの試合に出られたのはうれしいが、もっと結果を残さないといけなかった。全てにおいて課題は山積み」
 「けがを気にせず、120パーセントの力を出しちゃうんだよなあ」。茂木の全力プレーに梨田昌孝監督が苦笑いする。171センチと小柄だが、バットはいつもフルスイングし、一塁へは「五輪の短距離走のように」(梨田監督)疾走する。9月19日の西武戦ではプロ野球史上24年ぶりとなる年間2本目のランニング本塁打を記録した。
 入団後に本格的に取り組んだ遊撃の守備も上達。二遊間を組む名手、藤田一也選手も「自分が1年目の時は絶対にここまでできなかった」と舌を巻く。
 東北楽天のかつての主砲で野球解説者の山崎武司さん(47)は「イーグルスの将来を担う選手」と太鼓判を押す。梨田監督も「中堅、ベテランが見習わなければいけないひた向きさがある」と評する。
 野球は小学生の時に始めたが、体が小さく、周囲に勝るのは足の速さくらいだったという。練習に取り組む姿勢は当時から変わらない。父の龍夫さん(63)は「誰かがストップをかけなければ、倒れるまで練習するような子だった。『手を抜くのは俺らしくない』と言っていた」と懐かしむ。
 チームは、初の日本一に輝き、東日本大震災後の東北に希望を与えた2013年を最後に、下位に低迷している。「最終盤の試合でも、持てる力を出し続けなくてはいけない。自分たちが来年、この時期に優勝争いができるように、今から準備しておきたい」。17年、東北に再び歓喜をもたらすべく、茂木選手は全力プレーを続ける。(佐々木智也)


2016年10月03日月曜日


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