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<この人このまち>外国人旅行者呼び込む

須崎裕(すさき・ひろし)1985年大阪府枚方市生まれ。国際教養大卒。蓼科グランドホテル(長野県茅野市)や帝国ホテル東京(東京)などに勤務。大学在学中の2014年、秋田市でトラベルデザインを設立。

 秋田市の須崎裕さん(31)は、「大曲の花火」(秋田県大仙市)など秋田県の観光資源を活用してインバウンド(訪日外国人旅行者)を呼び込む事業に特化した「トラベルデザイン」社を経営する。県内の自治体や民間事業者と共同で観光プログラムを開発し、秋田の魅力を海外に発信している。(渡辺晋輔)

◎トラベルデザイン社長 須崎裕さん

 −秋田で起業した理由は。
 「東京のホテルで2年間働き、外国人旅行者とのやりとりを通して、地方に行ってみたいという外国人が少なからずいることに気付きました。地方都市と外国人旅行者を結ぶ仕事を思い立ちました」
 「地方都市の中で外国人のいる環境に身を置こうと、留学生の多い国際教養大に入学しました。田沢湖(仙北市)へのツアーなど、卒業までに留学生ら約600人を案内し、そうした活動の中で卒業の1年前に会社を設立しました」

 −どのようなことをしているのですか。
 「県内の自治体と観光プログラムを開発し、海外の旅行会社に発信しています。反応が特に良いのは大曲の花火に関連するツアー。大仙市内の花火工場を見学し、火薬を入れない模擬花火を作ります。北秋田市内でかんじき作りなどをするマタギ体験も人気です」

 −秋田は観光コンテンツが少ないと言われます。
 「観光は単に景勝地や行楽地を訪れるだけの内容から、生活体験や学びに移行しています。模擬花火製作やマタギ体験は参加者にとっては最高のコンテンツになります」

 −今年4月に羽後町などと「日本版DMO」(観光地域づくり推進法人)を設立して観光庁に候補法人として登録されました。
 「『羽後町留学』として長期間滞在し、農業などを体験してもらうプログラムを試行しているほか、町主催の英会話教室の開催にも協力しています。町には里山や歴史ある建物が残る一方、美少女キャラクターを使ったコメを売り出すなど新しいことに取り組んでおり、外国人を受け入れる土壌があると考えています」

 −今後の活動は。
 「例えば稲刈りの体験ツアーがあるとすると、外国人旅行者は稲刈りをしたいから参加するのではありません。地域の人とコミュニケーションを図りたいのです。将来は羽後町留学のプログラムを確立し、地域に住むことで実感できる魅力を発信していきます」(月曜日掲載)


関連ページ: 秋田 社会

2016年10月03日月曜日


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