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<集団移転>乗り合いタクシー 新ルート運行

小泉町地区防災集団移転団地を巡回する乗り合いタクシー。早速、住民が利用した=3日午前8時5分ごろ、気仙沼市本吉町

 宮城県気仙沼市は10月、市内の防災集団移転団地を経由する乗り合いタクシーの新ルート運行を開始した。東日本大震災後に山を切り開いた造成地に高台移転し、路線バスを利用しにくくなった住民に対応する。1年間の試験運行とし、他団地への対応の参考にする。

<団地内フリー乗降>
 変更したのは、市が民間に運行委託する2路線。本吉三陸線は、小泉町地区の集団移転団地と災害公営住宅を経由する。道路が狭いため、委託先をミヤコーバス(仙台市)からタクシー事業者に切り替えジャンボタクシー(定員10人)を平日7便走らせる。
 本吉三陸線の運行初日の3日朝、通院のため乗車した女性(60)は目が悪く車を運転していない。「前のバス停は30分も歩かなければならず、通院や買い物にタクシーを使うと往復3500円かかった。これからは安く乗れる」と喜ぶ。
 一方の小々汐(こごしお)線は、大浦地区の団地を経由する。ジャンボタクシー(同)が毎日8便運行。共に団地内をフリー乗降区間としたのが特徴だ。

<実績踏まえて検討>
 復興のまちづくりの進展やJR東日本のバス高速輸送システム(BRT)の本格運行に向け、市は公共交通体系の見直しを盛り込んだ市総合交通計画の来春策定を目指す。
 市内の集団移転団地は計画の98%に当たる47地区895区画が完成。うち15地区前後が停留所から500メートル以上離れているが、担当者は「全団地に路線バスなどを経由させるのは、遅れのない運行や全体の運行経費を考えると難しい」という。国が被災自治体の輸送補助額を増やす特例措置は2020年度で終了する。
 市は「新しい2路線の利用実績を踏まえ、利便性と効率性を両立する運行を検討したい」(震災復興・企画課)と話す。


2016年10月04日火曜日


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