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<千田健太引退>地元への恩返し「一区切り」

いわて国体フェンシング成年男子フルーレ決勝で敗れ、肩を落とす千田健選手=3日、一関市総合体育館

 岩手県一関市などで開催中のいわて国体で3日、第一線を退く意向を表明したフェンシングの千田健太選手(31)=阿部長マーメイド食品、宮城・気仙沼高−中大出=は宮城県チームを32年ぶりの2位に押し上げる活躍を見せた。試合後、報道陣に「勝ちたかったが、自分の実力が出た結果。最後に地元の皆さんに試合を見せることができ、一区切りかなと思う」と穏やかな顔で振り返った。
 成年男子フルーレに出場した千田健選手は、気仙沼市から駆けつけた家族や知人らの声援を受けて勝ち進んだが、決勝で岩手に自身も敗れて優勝を逃した。
 北京五輪個人フルーレ11位、11年アジア選手権2位など世界の第一線で活躍。ロンドン五輪では淡路卓選手(仙台城南高職)らと出場した男子フルーレ団体で日本勢初の銀メダル獲得に貢献した。今年2月にドイツであったワールドカップで敗れてリオデジャネイロ五輪出場権を逃し、去就が注目されていた。
 千田健選手は「選手を続けてどこまでいけるか、はっきり見えない。競技に懸けるのはもういいかなと思う」と明かした。
 東日本大震災で被災した地元を沸かせた千田健選手の決断に、関係者からねぎらいと惜しむ声が上がった。
 指導者として育てた父の健一さん(60)=気仙沼向洋高校長=は「リオ五輪を逃し、年齢的にも続けるのは難しいと考えたのではないか。ご苦労さんと言ってあげたい」。宮城県フェンシング協会の佐藤昌市会長は「地元への恩返しとして国体で頑張ってくれたと思う。今後は指導者として五輪選手を育ててほしい」と願った。


2016年10月04日火曜日


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