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津波犠牲…亡き姉への少女の思い映画に

記者会見で映画製作について説明する東北生活文化大高の生徒たち=9月末、県庁

 東日本大震災で亡くなった宮城県石巻市の幼稚園児佐藤愛梨ちゃん=当時(6)=と、妹で小学3年の珠莉ちゃん(9)をモデルにした短編映画が製作される。東北生活文化大高(仙台市泉区)の生徒たちがスタッフとして加わり、8、9の両日に石巻市内で撮影が行われる。
 タイトルは「ふうせん ふふふ、そら ららら」。愛梨ちゃんの死後、駅前で風船をもらった珠莉ちゃんが姉と両親への思いを手紙にしたため、愛梨ちゃんに届くよう風船に付けて空に飛ばすという物語だ。
 映画製作は愛梨ちゃんが亡くなった現場に咲いた花を通じ、震災の教訓を伝える「アイリンブループロジェクト」実行委員会と同校の共同企画。東京の片岡翔氏(34)が監督を務め、同校美術・デザイン科の1年生5人が助監督や美術、音楽担当などで参加する。
 愛梨ちゃんは震災後、幼稚園バスで送迎される途中で津波と火災に遭い、命を落とした。片岡監督は「愛梨ちゃんはバスの中でおびえて泣く他の子を励ましていたと聞いた。人を思いやれる愛梨ちゃんの優しさ、何げない日常の大切さを伝えたい」と思いを語る。
 ヘアメークを担当する1年の遠藤結利佳さん(15)は「自分も震災で友人を亡くし、珠莉ちゃんの気持ちが重なった。姉妹の思いを被災を経験していない人にも発信したい」と話した。
 映画は年内に完成し、宮城県内のイベントなどで上映される予定。


2016年10月04日火曜日


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