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<台風10号>地区唯一の診療所 再開できず

台風10号豪雨から1カ月がたっても再開が見通せない安家診療所=岩手県岩泉町

 台風10号豪雨で被災した岩手県岩泉町の安家(あっか)地区にある町の安家診療所が浸水被害に遭い、一時閉鎖されている。地区唯一の医療機関で、医師が隔週で訪れ住民を診察していた。台風被害から1カ月が過ぎても復旧の見通しは立たず、地域からは早期の診療再開を願う声が上がる。
 診療所は隔週火曜日の午後に開所。約20キロ離れた済生会岩泉病院から派遣された医師が診療に当たり、薬を処方した。山間部の住民を中心に1日、10人ほどが訪れていたという。
 8月30日の豪雨で安家川が氾濫し、診療所内に泥が流れ込んだ。建物の中には乾燥した20〜30センチの泥が残る。入り口前には被災した民家の家財道具などが積まれている。周辺は被害が大きく、自宅の泥出しを続けている住民も多い。
 町は、泥出しや建物の修繕を業者に依頼したが、他の復旧工事に時間がかかっており、作業開始の予定は立っていないという。
 診療所近くに住む無職玉沢文助さん(82)は「風邪をひいた時やインフルエンザの予防接種で利用していた。心細いので早く再開してほしい」と望む。
 町の診療所は各地に4カ所あるが、安家診療所だけが一時閉鎖となった。町は9月27日、受診と薬の処方を望む住民を対象に、隔週火曜日の午後に避難所の安家生活改善センターから岩泉病院まで往復バスの運行を始めた。
 町保健福祉課健康推進室の担当者は「周知が進めばバスの利用者は増えると思う。できるだけ早く診療所を再開させたい」と話す。


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2016年10月04日火曜日


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