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<大崎署に再編>鳴子署廃止 戸惑う温泉街

年間200万人が訪れる鳴子温泉の中心部。鳴子署の廃止方針に不安が広がる

 鳴子署(宮城県大崎市鳴子温泉)の廃止方針が明らかになった6日、宮城県県内有数の温泉街の地元には戸惑いや不安が広がった。県境の山あいに位置する温泉街は観光客や交通量が多い一方、年々高齢化が進行する。「従来の治安を保てるのか」。唐突な廃止方針に住民らは異を唱えた。
 「寝耳に水。先に方針ありきではなく、住民の意見を聞いてから方針を決めるべきだ」。警察活動に住民意見を反映させる鳴子署協議会の高橋鉄夫会長(57)は「順序が逆」と憤る。
 鳴子署は警部が所長の鳴子幹部交番(仮称)となる予定。高橋氏は「幹部交番は権限が小さく、仕事の幅も狭まる。これまで通りの活動が続けられるのか」と疑問を投げ掛ける。
 大崎市岩出山の国道47号沿線で、年間350万人が訪れる「あ・ら・伊達な道の駅」。運営する第三セクター・池月道の駅の遠藤悟社長(65)は「鳴子署は山形、秋田両県との県境を管轄し、観光地を抱えて交通量も多い。1市1署にこだわらず、地域の実情を踏まえてほしい」と要望する。
 管内でも高齢化の著しい地域の一つ、鳴子温泉中山平地区でタクシー会社や介護施設を運営する加藤素行さん(58)は「高齢者の1人暮らしが増えており、地域で見守るには警察署との連携が不可欠だ」と懸念する。
 鳴子温泉観光案内所の菊地英文事務局長(54)は「旧鳴子町の中心部から警察署がなくなるのは寂しい」と肩を落とす。宿泊客同士のトラブルで警察官を呼ぶケースが度々あるといい、菊地氏は「幹部交番になっても細かいケアを怠らず、地域の安全を守ってほしい」と求めた。
 鳴子署は17日に住民向けの説明会を開き、警察署の再編計画案について意見を聞く予定。
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 宮城県警は6日、大崎市を管轄する古川署と鳴子署を統合し、大崎署(仮称)に再編する計画案を発表した。鳴子署は廃止し、警部が所長の幹部交番となる予定。12日から1カ月間、パブリックコメント(意見公募)を受け付ける。


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2016年10月07日金曜日


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