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<酒田消防士自殺>基金がパワハラと認定

 山形県酒田地区広域行政組合消防本部の男性消防士=当時(20)=が2014年に自殺した問題で、地方公務員災害補償基金山形県支部が認定した公務災害の理由がパワハラだったことが7日、分かった。
 同支部が6日付で開示した認定理由書によると、男性が参加していた消防救助技術訓練でのコーチ役の職員らによる暴力などを伴う指導を、「範囲を逸脱している」と断定。「男性が相当な精神的負荷を感じ続け、自死に至ったと考えられる」と、パワハラと自殺との因果関係に言及した。
 消防本部は記名式による内部調査などを根拠に、「ヘルメットの上から手でたたく行為はあったが、全員に対して同じように行い、パワハラやいじめはなかった」と主張していた。
 同支部は、消防職員を対象とした独自のアンケートを記名式と無記名式で計3回実施。複数の同僚職員から消防本部側の主張を覆す証言が出てきたという。
 男性の母親(50)は「息子が生きて帰ってくるわけではないが、認定を機に消防組織の体質が変わるよう願っている」と述べた。遺族の代理人は「消防本部が基金の判断を真摯(しんし)に受け止め、両親に謝罪するとともに再発防止策を含む適切な対応を取るよう希望する」とコメントした。
 土井寿信消防長は「明確な認定理由を把握していない。情報収集し、今後の方針が決まり次第、記者会見を開きたい」と話した。
 男性は、消防救助技術を競う大会に出場するためコーチ役の職員2人を含めたチームに所属したが、大会直前の14年6月、山形県庄内町で自殺。車内には「迷惑を掛けてまで生きる価値はない」などと記した遺書があった。


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2016年10月08日土曜日


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