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<白石市長選>争点不明確 低い関心

人口減少を背景に課題が山積するにもかかわらず、市長選への市民の関心は総じて低い=白石市役所

 白石市長選は市民の関心が低調だ。現職で3期目の風間康静氏(55)の引退で、立候補を表明したのは無所属新人の山田裕一(40)、沼倉昭仁(47)の両氏。共に市議を経験し、40代というフレッシュな顔触れだが、前回焦点となった東京電力福島第1原発事故への対応に象徴される明確な争点が浮上していない。両陣営は対照的な前哨戦を展開し、売り込みに懸命だ。(白石支局・瀬川元章)

 4日夜にあった山田氏の総決起大会。約400人が参加し、壇上には村井嘉浩知事、地元県議に加え、風間氏の姿もあった。
 後継指名しない姿勢だった風間氏は「白石のために山田君に働く場を与えてほしい」と一歩踏み込んで激励。山田氏は「笑顔あふれ、住んでよかったと思える白石を皆さんと一緒に作りたい」と力を込めた。
 市議選では若手主体で臨み、中心部の支持を集めた山田氏は、周縁部や高齢層への浸透が課題。推薦する自民、公明両党の組織戦で地盤固めに躍起だが、ある市議は「短期間で名前を売るのは難しい」と漏らす。
 一方の沼倉氏は周縁部に重点を置き、自らの足でこつこつ訪ね歩くことに徹してきた。序盤に地方を回り、都市部へと支持の波を広げる「川上戦術」。秘書として仕えた小沢一郎生活の党代表の手法を実践する。
 保守系市議の協力も得て、既に市内を2巡したという。陣営幹部は「あちらのような強烈な組織はないが、一人一人の心をつなぐ草の根で支援の輪が広がり戦う形ができた」と手応えを語る。
 今月に入り、中心部での街頭演説を増やした沼倉氏。4日朝のJR白石駅前では「白石の活性化と安全安心のため、全力を尽くす覚悟だ」と訴えた。
 恒例の公開討論会もなく、がっぷり四つにならない状況が続く。山田陣営は「向こうはゲリラ戦というより、(レーダーで捕捉できない)ステルス戦だ」といぶかり、沼倉陣営は「刈田病院の問題など、こちらの主張にすり寄ってきた」と抱き付き作戦を警戒する。
 まちを二分する戦いを繰り返してきた市長選だが、今回は盛り上がりに欠けたまま。「市長は中心部出身かつ白石高卒が不文律。2人とも当てはまらず、燃えない」との声もある。
 自身の後継として風間氏を推し、その後「反風間」に転じた川井貞一前市長(83)。風間氏の引退に伴い「今回は中立」と強調した上で、こう指摘する。
 「いつもの市長選なら、市民はこれほど無関心ではない。最大の理由は『どちらも物足りない』と思っているからだろう」


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2016年10月09日日曜日


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