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絶滅危惧種マツシマクチミゾガイ 仙台で発見

仙台市泉区内で見つかった希少種「マツシマクチミゾガイ」(高橋一成さん提供)

 環境省版レッドリストで絶滅危惧U類に分類される希少な陸産貝類「マツシマクチミゾガイ」が、仙台市泉区の山林で見つかった。岩手県希少野生動植物保護検討委員の高橋一成さん(49)が確認した。生息地は山形、福島、新潟、群馬、長野各県の10カ所程度の報告事例があり、分布が広がる可能性がある。

 同省のレッドデータブックによると、マツシマクチミゾガイは殻長2ミリ、殻径3.5ミリほど。比較的標高が高い落葉広葉林の湿った落ち葉の下に生息する。
 高橋さんは岩手県の陸産貝類の生息状況を把握するため、宮城県内を調査した。今年4月から山林、河川敷、市街地など42カ所で落ち葉や枯れ枝を集めてふるいに掛け、顕微鏡で見て貝類を抜き取った。泉区の1地点で似た貝を見つけ、専門家に照会するなどした。
 レッドデータブックの執筆を担った東大大学院理学系研究科の上島励准教授(動物系統分類)は「宮城では初の記録のようだ。生息地が限定される絶滅危惧種なので、貴重な新産地だ」と指摘する。
 陸前高田市在住の高橋さんは、東日本大震災で壊滅した同市海と貝のミュージアムで勤務したことを機に貝類研究を始めた。今回の成果は、同市博物館研究紀要に発表する考え。希少種とみられる貝をほかにも見つけ、精査している。
 高橋さんは「宮城県内における陸産貝類の調査は不十分。今後の開発行為に当たり、未知の希少種が生息する可能性を考え、詳細な調査が必要」と強調する。
 絶滅危惧U類は絶滅の危機が増大している種。2015年のレッドリストは貝類では319種を分類する。


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2016年10月09日日曜日


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