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東北で飼料用米の作付け拡大続く

 東北で飼料用米の作付けが拡大を続けている。農林水産省のまとめによると、2016年産の作付面積は3万ヘクタールを超え、6県で15年産実績を上回った。各県は生産拡大を呼び掛けながら、国の手厚い支援の先行きや畜産業界の消費動向などを注視している。
 各県の飼料用米の作付面積は表の通り。福島、宮城両県では前年から1000ヘクタールを超える増加となった。東北全体の生産量は平年並みの作柄の想定で約16万8000トンの見通し。前年比では約1万1400トン増を見込む。
 16年産の作付面積目標を5600ヘクタールに設定した宮城県は「米価の先行きが不透明な中で、国の支援制度や飼料用米の生産手法への理解が農家に浸透し、作付けが増えた」(農産園芸環境課)とみる。
 秋田県は目標の3300ヘクタールを下回った。県水田総合利用課は伸びの鈍化を指摘した上で、「春の段階で引き合いが強かった加工用米に振り向けた生産者が多かったのではないか」と分析した。
 飼料用米が拡大し、主食用米の作付けが減ったことで、主食用米の需給バランスは改善傾向にある。東北各県の全農県本部が提示した16年産米の農協概算金は15年産比で上昇。飼料米が米価形成に一定の役割を果たしている。
 飼料用米の作付けを後押しするのは国の交付金だ。主食用米との価格差を補い、飼料用米への転換を図る政策に対し、生産現場には「いつまで続くのか」との不安が根強い。岩手県県産米戦略室は「国が助成水準を維持することが飼料用米の大前提だ」と強調する。
 各県は飼料用米の需要者となる畜産業のニーズ把握にも腐心する。山形県は昨年冬に目標面積を4500ヘクタールに設定したが、今春の実需を見極めた結果、作付けを約3800ヘクタールに下方修正した。
 福島県は今年3月、飼料用米の生産者と畜産農家をマッチングするサイトを開設した。県水田畑作課の担当者は「利用はまだ多くないが、サイトを活用して県内消費、コスト低減を図っていきたい」と話す。


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2016年10月09日日曜日


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