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自然いっぱい 被災者向けシェアハウス

シェアハウスに滞在し、庭で思いっきり遊ぶ子どもたち

 東京電力福島第1原発事故の影響で外で思う存分活動できない子どもと親に、心身ともに安心できる環境で過ごしてもらおうと、大館市の女性グループが市内で「シェアハウスおおだて すくすくの木」を運営している。2012年の活動開始以来、延べ100人が滞在した。代表の柴田房子さん(67)は「いつでもお待ちしています」と利用を呼び掛ける。
 グループは、同市の女性13人でつくる「1000人で支える子ども保養プロジェクト」。母体となったのは、放射性物質を含む焼却灰が同市と隣接する秋田県小坂町に搬入されたことに反対する市民活動だ。チラシを配って訴える中で、「自分たちだけが良ければいいのか」と言われることがあった。
 そうした声を受け、被災者のためにできることがないかを話し合った。「自然豊かな大館で、子どもたちに思いっきり遊んでもらえる場をつくろう」。柴田さんらは県の助成やバザーの収益などを基に活動を始めた。
 シェアハウスは庭付きの木造2階で、宿泊費は無料。家具や家電、寝具がそろっており、自由に炊事や寝泊まりができる。福島県や仙台市からの利用者が多く、期間は3日〜1カ月とさまざまだ。リピーターも多い。
 長男(3)、長女(1)と訪れた茨城県つくばみらい市の女性(28)は「普段は土いじりや花摘みをさせられない。親子ともに神経質にならずに伸び伸びと過ごせる場所があるのは、ありがたい」と話す。
 東日本大震災直後、秋田県内には同様の保養場所がほかにもあったが、大半は助成金の打ち切りなどで活動を終えた。グループ内部からも「もうやめた方がいいのでは」との声が出たことはあるが、柴田さんは「楽しみながら地道に活動を続けることが、被災者を忘れないことにつながるはず」と今後も続けるつもりだ。
 今年のシェアハウスの利用は今月末まで。一度に3家族まで受け入れ可能だ。連絡先は柴田さん080(1847)6201。


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2016年10月08日土曜日


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