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<新生富谷市>攻めの政策立案を

本格的に業務がスタートし、職員に初訓示する若生市長(奥左)=11日午前11時、富谷市役所

 宮城県内14番目の市として富谷市が誕生した。町制開始から53年で人口が10倍になる富谷の飛躍に市内外から祝福の声が上がる。一方で人口の伸びは今後鈍化が予測され、少子高齢化や交通アクセス改善といった行政課題を抱え、市は「攻め」の姿勢で施策を打ち出していくことが求められる。
 富谷市は1970年代以降、仙台市のベッドタウンとして人口が増えた。2000年代に入ってからは県の企業誘致策により、近隣にトヨタ自動車東日本(大衡村)、東京エレクトロン宮城(大和町)などが進出し、人口増は一気に加速した。
 10日現在の人口は5万2455だが、市の人口ビジョンによれば、発展のけん引役となってきた生産年齢人口は15年以降3万3000人前後で横ばいになり、20年には65歳以上の数が14歳以下を上回るとも予測され、富谷といえども少子高齢化の波は避けられない。
 現段階で大規模な宅地開発は計画されておらず、市外からの流入による人口増には限界が近い。市は60年の目標として掲げる人口6万を達成するため、市の合計特殊出生率1.43(2015年)を段階的に引き上げ、30年までに1.8、40年までに人口が増えも減りもしない水準(人口置換水準)の2.07を目指すとする。しかし、国内で低出生率が続く中、出生率を確実に上げていくには、通り一遍の子育て支援策ではなく、他自治体に先駆けるような大胆で魅力的な施策を繰り出していく必要がある。
 8月22日、富谷町職員向けに開催した講習会で、内閣府地方分権改革推進室の宍戸邦久参事官は「市になるということは政策立案主体としての期待が高まる」と強調、職員に行政能力向上に向けた研さんの必要性を訴えた。船出した「富谷丸」のかじ取りである若生裕俊市長と313人の市職員はその姿勢を待ったなしで試されることになる(泉支局・北條哲広)


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2016年10月12日水曜日


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