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<震災被災地のいま>心つなぎ連帯感育む

東六郷小の跡地利用策を検討するまちづくり部会のメンバーら。被災地域の将来像を議論している

◎ここから 仙台・東六郷(5完)新たな拠点

<再建工事が着々>
 東日本大震災の津波で被災し、休館している仙台市若林区二木の東六郷コミュニティ・センターが来春、地域の新たな拠点施設として生まれ変わる。来年3月に閉校する東六郷小の隣接地で、再建工事が着々と進む。
 「今後はコミセンを中心に地域のコミュニティーづくりをしないといけない」。二木町内会長の阿部東悦さん(69)は展望を語る。
 地域の将来像を議論しているのが、2014年12月に発足した「まちづくり部会」だ。コミセンを管理する東六郷コミュニティ市民委員会の下部組織で、東六郷4地区(種次、二木、藤塚、井土)に隣接の三本塚地区を交え、各町内会長らが名を連ねる。
 部会は今年3月にまとめたまちづくり計画で「安全・安心に暮らせる環境づくり」「地域資源を生かした交流づくり」など今後の方向性を示した。今はコミセンと連動する東六郷小の跡地利用を検討している。
 部会長を務める三本塚町内会長の小野吉信さん(66)は「この地域は市街化調整区域で人口は減る一方。将来は消滅する可能性もある」と危機感を募らせる。「交流人口を増やすイベントを仕掛け、地域全体の結び付きを強めたい」と力を込める。

<少子高齢化進む>
 住民基本台帳に基づく東六郷4地区と三本塚の人口は4月1日時点で計748と、震災前の約4割にとどまる。人口急減などで井土、藤塚の両町内会は本年度中にも解散する見通し。高齢化率は34.1%で少子高齢化も進行する。
 津波被害を受けた種次、二木、三本塚の3町内会も世帯数が3割前後減り、「会費集めが大変」(町内会関係者)の声も。種次町内会長の大友重義さん(71)は「将来は3町内会の一体化が必要ではないか」と、再編の必要性を指摘する。
 東六郷コミセンでは産直市や多世代交流サロンなど多彩な企画案が出ている。「3町内会が一つのイベントを開くのが第一歩」と大友さん。被災地域が連帯感を強め、活性化を図るためにも新たな拠点の役割は大きい。(報道部・小沢一成)


2016年10月12日水曜日


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