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<長沼ボート場>仮設 選手村用改装急ピッチ

急ピッチで工事が進む選手村住宅のモデルルーム=12日午前9時50分ごろ、登米市南方町

 2020年東京五輪・パラリンピックのボートとカヌー・スプリント会場の見直し問題で、東日本大震災の仮設住宅を再利用して選手村にする宮城県のアイデアが動きだした。代替地候補の県長沼ボート場がある登米市では、15日に視察する小池百合子東京都知事にアピールするため、選手用モデルルームの整備が急ピッチで進む。「本当に仮設で大丈夫か」と案じる声も出る中、会場変更にこぎ着けられるか。注目は高まるばかりだ。
 宮城県が選手村の設置場所に検討している登米市南方町の仮設住宅団地で、選手用のモデルルームへの改装工事を急いでいる。
 仮設住宅団地は長沼ボート場から約7キロ離れ、1部屋は約30平方メートル。2DKの間取りで351戸ある。震災が起きた2011年の夏に入居が始まり、現在は約100世帯が残る。
 長沼ボート場への会場変更が決まった場合、県はこの住宅団地を再利用して選手村とする案を掲げる。仕切りの壁を外し、2戸分を一つにして2LDK、約60平方メートルの部屋を整備する方針だ。
 県震災援護室の担当者は「選手、監督合わせて約1300人が選手村に入る見込み。1戸を2、3人で使うとみて、市外の仮設住宅から運んでくる分を含めて約600戸を整備したい」と話す。東京五輪後は長沼ボート場で合宿する選手らの宿泊施設として使うことを見込む。
 小池知事が見学するモデルルームの改装工事は7日に着工しており、視察前日の14日に完成する予定。
 宮城県南三陸町から避難する仮設住宅団地の住民は内装工事中のモデルルームに関心を寄せる。
 仮設住宅の自治会長を務める宮川安正さん(76)は「自分たちが5年暮らして愛着がある部屋が取り壊されずに、世界から来る選手の部屋として活用されるのはうれしい」と興奮を隠さない。


2016年10月13日木曜日


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