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<長沼ボート場>宮城知事 五輪開催訴え

小池知事(右)と会談し、宮城県長沼ボート場について説明する村井知事

 2020年東京五輪・パラリンピックのボートとカヌー・スプリント会場を巡り、村井嘉浩宮城県知事は12日、小池百合子東京都知事と都庁で会談し、「海の森水上競技場」(東京都)の代替地に挙がった宮城県長沼ボート場(登米市)で開催するよう要望した。15日に長沼ボート場を視察する小池知事に「復興五輪」としての開催意義を強調した。

◎組織委「実現性に疑問」

 村井知事は同日、大会組織委員会にも協力を要請したが、組織委は多くの課題があるとして、実現性に疑問を示した。
 村井知事は小池知事との会談冒頭、東日本大震災のプレハブ仮設住宅を改築した選手村整備、インターハイの固定開催の誘致などの計画案を説明した。「みやぎ県北高速幹線道路」などの整備が進み、交通アクセスが向上し、競技用の舟を運搬しやすくなる点も強調。「復興五輪が被災者に身近になり、世界に復興した被災地の姿を発信できる」と訴えた。
 財政面では「海の森より相当安くできる」と強調。「最低限の恒久施設整備」は、震災復興基金や起債、県民の寄付を財源に県が実施する考えを示した。大会組織委に仮設施設整備の負担、都に職員派遣をそれぞれ求める。五輪専用施設の整備費負担は今後の調整課題とした。選手村は五輪後に登米市が合宿施設として維持管理を担う。
 小池知事は会談後、長沼ボート場を「選択肢の一つ」とした上で「思いを十分受け止めた。仮設住宅の再利用は(復興五輪の)分かりやすいメッセージ。現地を見た上で総合的判断をしたい」と話した。会談には布施孝尚登米市長らも同席した。
 これに先立ち、村井知事は組織委の武藤敏郎事務総長らと都内で会談。長沼ボート場での開催に協力を求めたのに対し、組織委の理事を務める遠藤利明前五輪相(衆院山形1区)は「東京大会は復興五輪という位置付けだ。提案があれば真摯(しんし)に受け止め、議論したい」と応えた。一方、長距離移動に伴う選手の負担や観客宿泊施設の不足、コスト増大など「九つの問題点」を指摘する文書を示した。
 五輪の開催費用などを検証する都の調査チームは9月29日、コスト削減のため海の森水上競技場など3会場について、建設中止を含めた見直しを提案した。


2016年10月13日木曜日


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