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元分校のそば店 地域の絆紡ぐ

店内でそばを打つ佐藤武久さん(中央)と佐藤由美子さん(右)ら

 宮城県南の中山間地にある角田市西根地区の元分校に開店したそば店が隠れた人気を呼んでいる。営業は月に2日だけ。地元農家が生産したソバなど仙南産を中心にした素材で、住民が自らそばを打つ。開店から3年がたち来店客との交流が広がるとともに、地域の絆も強まっている。
 このそば店は、同市西根小の旧山の内分校にあった教員宿舎の建物を使って、2013年7月に開店した「山の内分校」。分校は1970年に統合され、今は公民館として利用されている。
 教員宿舎は7年前に農産加工場となり、地区の女性グループ「楽集(がくしゅう)会」が、コンニャクや漬物を作っている。店は楽集会の一部門に参加して開業した。
 そば打ちを担当するのは近くに住む農業佐藤武久さん(59)ら。佐藤さんはソバ生産者の親族からそば打ちを習い、8年前にオープンした市内初の常設直売所のイベントでそばを振る舞ったところ、好評だったため地域での出店を計画した。
 西根地区では約15年前に、耕作放棄防止に取り組む集落を支援する「中山間地域直接支払制度」を利用してソバ栽培が始まった。今は6人が約60アールで共同で耕作している。
 佐藤さんは「そばの打ち方などについて話し合いながら、コミュニケーションが密になった。地域の絆が強まったことが何より幸せだ」と話す。
 楽集会の佐藤由美子代表(65)は「客が『おいしい』と喜んでくれるのがうれしく、やりがいがある。みんなで楽しくメニューを考え、多くの客を呼びたい」と笑顔を見せる。
 営業は毎月第3土、日曜(今月は15、16日)で午前11時〜午後2時。メニューのそば膳(税込み1000円)には旬の野菜の天ぷら、みそ田楽などが付く。十割そば(同1200円)もある。連絡先は山の内分校080(2838)9039。


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2016年10月13日木曜日


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