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<囲碁天元戦>21日、最年少一力七段が挑戦

井山裕太天元
一力遼七段

 囲碁の第42期天元戦5番勝負の第1局が21日、三重県志摩市で打たれる。7冠の井山裕太天元(27)に仙台市出身の一力遼七段(19)が挑む。井山天元が連覇して7冠を守るか、最年少挑戦者の一力七段が10代での七大タイトル初奪取となるか、今年一番の好カードが熱い関心を集めている。

 井山天元は4月に十段を獲得。それまで持っていた棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖を合わせ七大タイトルを同時制覇し、史上初の7冠に輝いた。その後、本因坊、碁聖を防衛し囲碁界の頂上に君臨する。
 プロ棋士になって7年目の一力七段は16歳9カ月で棋聖リーグ入り、17歳3カ月で新人王獲得など最年少記録を次々に更新してきた若手の筆頭だ。最近では国際戦で世界トップクラスの韓国の李(イ)世〓(1138)(セドル)九段に勝ち、世界の一線と肩を並べるまでに実力を付けている。
 天元戦は本戦で張栩(チョウウ)九段、河野臨九段、村川大介八段のタイトル経験者らを破って勝ち上がり、挑戦者決定戦で山下敬吾九段に白番4目半勝ちした。19歳4カ月での挑戦は、第5期で片岡聡五段(当時)が作った21歳3カ月の最年少挑戦者記録を大きく更新した。
 若き挑戦者登場に井山天元は「驚きはない。いつか来ると思っていた。一力さんは読みを主体にした本格的な棋風で完成度が高い。自分としてはベストを尽くすだけ」と話す。
 一力七段は「常に目標にしてきた井山天元と打てるのは光栄。なかなかないチャンスなので精いっぱい頑張りたい」と語る。
 2人の対戦成績は一力七段の2勝1敗で、井山天元が負け越している数少ない一人。一力七段は8月の竜星戦決勝で、井山天元に白番中押し勝ちして優勝した。碁の内容が充実し、調子は上向いている。
 井山天元は、8月に始まった名人戦の防衛戦7番勝負で挑戦者の高尾紳路九段に初戦から3連敗。「第1、第2局に今までなかったようなミスが出た。第3局は完敗」との声も上がった。第4局、第5局は勝って持ち直したが、必ずしも好調とは言えない。
 どんな5番勝負になるか。一力七段は「5番勝負は初めてで慣れないところもある。早いうちに白星を挙げられれば…。(形勢が)悪くても一生懸命打っていればチャンスは来ると思う」と闘志を燃やす。
 一力七段の師匠、宋光復(ソウコウフク)九段は「二人とも妥協しない厳しい手を選ぶので激しい碁になるだろう。第1局がポイントで、これに一力が勝てばいい勝負になると思う」と予想する。5番勝負は第1局の後、北海道、福岡、兵庫、徳島県と対局場を移し、12月まで続く。

(注)〓は「石」の下が「乙」


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2016年10月15日土曜日


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