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<酒田大火40年>「風と炎に負けた」

40年前の大火を振り返る土井消防長

 山形県酒田市の中心市街地が焼け野原となった「酒田大火」から29日で40周年を迎えるのを前に、酒田地区広域行政組合消防本部の土井寿信消防長(60)が14日、大火を経験した最後の現役消防職員として講話した。
 酒田市などが主催し、酒田市民会館で開かれた「安全と安心のまち酒田」市民大会。約900人を前に土井消防長は「猛烈な風と炎に負けた悔しさは今も忘れられない」と振り返った。
 大火は1976年10月29日午後5時40分ごろ、市中心部の映画館から出火し、広がった。非番だった土井氏は急きょ現場に駆け付け、4カ所以上を転戦したという。
 当時は瞬間最大風速26.7メートルの強風で、火勢は増した。「煙と火の粉とちりが一緒にやってきた。目を負傷して病院に駆け込む消防士や消防団員が相次いだ」と生々しく語った。
 火災は11時間余りに及び、市街地22.5ヘクタール、住宅や商店1774棟を焼いて鎮火した。消防職員1人が亡くなり、戦後4番目の大火として記憶される。
 土井氏は「消防は敗れたが、逃げ遅れて亡くなった市民はいなかった。多くの市民が連携して避難に当たったが故の奇跡だと思っている」と強調した。


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2016年10月15日土曜日


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