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藤村の「初恋」全文刻む 「密刻」完成

「初恋」全文の印影を並べて額縁入りの作品に仕上げた庄子さん
「初恋」の一部

 島崎藤村の詩「初恋」の全文を印章に使うツゲの木に刻んだ作品をメインとする展示会「はんこで刻む仙台の詩(うた)」が、仙台市青葉区の商工中金仙台支店ロビーで開かれている。28日まで。
 作製したのは、仙台市宮城野区で印章店「仙章堂」を営む庄子喜隆さん(58)。藤村が作文・英語教師として東北学院(仙台市)の教壇に立つなど仙台ゆかりの詩人であることから、昨年秋、名作として知られる「初恋」の全文に挑戦した。
 「まだあげ染めし前髪の〜」で始まる初恋の161文字を、印章に使われる9ミリ四方のツゲの木8本に分けて刻み、9月に完成させた。
 庄子さんは彫刻刀を使って細かい文字や絵を刻む「密刻(みっこく)」を得意とし、印章や印影を店内に飾っている。機械彫りの印章が圧倒的なシェアを占める中、手彫りの技術を受け継ぐのが目的だ。
 文字は逆さに彫るため、高い技術力が必要だ。庄子さんは「髪や林檎(りんご)のように画数が多い字は大きめに彫るため、周囲のひらがなとのバランスを取るのに苦労した」と話す。
 展示会には、庄子さんが過去に手掛けた密刻のうち、仙台城大手門の絵や伊達政宗の漢詩を彫った作品などの印影も展示されている。午前9時〜午後3時に見学可能。土日は休み。


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2016年10月17日月曜日


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