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<むすび塾>企業の防災考える

高さ9メートルの屋上につながる外階段。災害時は社員以外も利用できる

 東日本大震災の教訓を今後の備えに生かすため、河北新報社は18日、防災ワークショップ「むすび塾」を仙台市宮城野区の自動車整備会社「但野鈑金(ばんきん)塗装工業」で開いた。各地を巡回して実施しており、通算60回目。企業防災の在り方をテーマに社員ら10人が話し合った。
 同社は仙台港の北約600メートルの工業地帯にあり、震災では4メートル近い津波に襲われた。18人いた従業員は社屋2階に避難し全員無事だったが、1階と整備工場が水没、車70台が流された。
 社員らは当時の体験を発表。「津波が来るとは全く思わず、社長や隣接企業の社員が『早く2階に上がれ』と叫んだのを聞いて避難し、間一髪で助かった」と声掛けの大切さを語った。但野一美社長は「社員の命を守るのは会社の責務」と強調した。
 宮城野区の同業者「パール自動車」「北日本車検整備工場」の両社長も加わり、「災害時の社員の役割分担を明確にしたい」などと話した。
 但野鈑金は昨年11月に新工場を整備。避難用の屋外階段を設け、水や食料、暖房器具、救命胴衣などを常備している。オブザーバー参加した仙台市防災計画課の福来勝主幹は「近隣事業所や住民との協力を深め、地域全体の防災力を高めてほしい」と述べた。


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2016年10月19日水曜日


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