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<君の名は。>秋田の無人駅 聖地にファン

映画の一場面を再現して楽しむファン

 秋田県北秋田市の山あいにある秋田内陸縦貫鉄道の無人駅・前田南駅が、大ヒット中の長編アニメ映画「君の名は。」(新海誠監督)に登場する駅に酷似していると、インターネット上で話題になっている。熱心なファンが連日、作品の「聖地」を一目見ようと訪れている。
 映画で前田南駅に似た駅が登場するのは、地方に住む主人公の女子高校生が、東京で暮らす男子高校生に会いに行くため電車に乗り込む場面。8月下旬の公開直後から、待合室や電柱、階段の配置、背景の山などがそっくりだという指摘が相次いだ。
 映画の制作会社は「モデルとなった場所は公式に発表していない」と説明。一方で、同鉄道が9月下旬に駅待合室に置いたノートには、北海道や兵庫県など全国から訪れたファン約100人が「感動した」などとメッセージを残している。
 「駅に来るのは3日連続」と笑うのは、大館市のパート従業員斎藤千秋さん(43)。「ネットで自宅近くに『聖地』があることを知り、訪れてみたくなった」という。現地では友人の主婦白崎幸恵さん(42)=弘前市=と写真撮影を楽しんでいた。
 山と田んぼに囲まれた前田南駅は、周囲に家は点在するものの商店はない。そんな無人駅のにぎわいに、地元住民も喜ぶ。近くの無職庄司紀夫さん(76)は「高齢者ばかりの場所に観光客が来てくれるのはうれしい」と話した。
 ただ、秋田内陸線への経済効果はいまひとつ。同鉄道総務課の松橋勝利課長(52)は「車で訪れる人が多いせいか、列車の乗客人数は変わらない。映画を機に利用者増につながればいいのだが…」と漏らす。
 同鉄道は多くの人に列車を利用してもらおうと、普通列車しか止まらない前田南駅に「急行もりよし3号」(鷹巣午後2時38分発、角館行き)を、11月6日まで臨時停車させる。今月下旬からは鷹巣、阿仁合、角館の各駅で前田南駅の入場券(170円)を販売する。連絡先は同社総務課0186(82)3231。

[「君の名は。」] 地方の山村に住む女子高校生三葉と、東京で暮らす男子高校生瀧が、夢の中で体が入れ替わる不思議な体験を経て引かれ合っていく姿を描いた。公開から2カ月足らずで興行収入150億円を突破した。


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2016年10月19日水曜日


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