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<山形知事選>無投票阻止 揺れる自民

大内氏の擁立を金沢幹事長(左)に要請する長谷川支部長=18日、山形市の自民党県連本部

 任期満了に伴う山形県知事選(来年1月5日告示、22日投開票)で、自民党内から擁立を求める声が上がっている県議大内理加氏(53)=山形市選挙区、3期=の去就が注目されている。大内氏自身は立候補に意欲を示すものの、党内では3選出馬を表明した現職の吉村美栄子氏(65)を推す動きも具体化。大内氏が出馬条件とする「党の一枚岩の支援」は足元から揺らぐ。告示まで3カ月を切り、党内で広がる来年1月の衆院解散待望論をにらんだ思惑も入り交じる。
 「現知事を2期連続で無投票当選させるのは断じて許されない」。自民党山形市支部の長谷川幸司支部長は18日夕、大内氏の擁立を求める要請書を県連の金沢忠一幹事長に手渡した。
 大内氏に白羽の矢が立ったのは9月下旬。県連女性局の有志が金沢幹事長に擁立を要請した。山形市支部に続き、天童、上山両支部も要請書提出を検討するなど、衆院山形1区内は同一歩調でまとまりつつある。
 当の大内氏は15日の党県連の支部長・幹事長選対合同会議で「知事選に立候補する覚悟はあるが、県連が一枚岩になっていない現状では出馬できない」と発言。結論を先送りした。
 山形市支部が大内氏擁立を要請した18日、最上地方7町村で構成する町村議会議長会は吉村氏に推薦状を手渡した。7人の町村議長は全員、衆院3区内の町村ごとに設置されている自民党支部の支部長を務める。
 既に党県議4人が吉村氏支援を表明。県農政連をはじめとした農業団体の多くも吉村氏推薦を打ち出しており、足元が徐々に切り崩されている実態が浮かぶ。
 金山町議会の柴田清正議長は「県連は既に一枚岩ではない。候補者擁立を見送るべきだ」と主張する。
 候補者擁立見送り論が出る理由の一つが衆院の解散。知事選と衆院選が同じ時期になった場合、民進党と関係が深い吉村氏に、非自民候補と一体化した選挙戦を展開される恐れがある。
 県内三つの衆院選挙区は現在、自民党が独占しているが、2、3区の議員は当選2回以下で支持基盤が盤石とは言い切れない。3区のある県議は「無理して知事選に独自候補を出すことで、衆院選の議席が危うくなる」と危惧する。
 金沢幹事長は「選挙区によって温度差があり、候補擁立にはまだ越えるべきハードルがある」と説明。県連会長の遠藤利明前五輪相(衆院山形1区)も「早急に作業を進める」と述べるにとどまり、候補者選考の具体的な日程について言及を避けている。
 自民党が擁立を見送れば、山形県知事選の2回連続無投票が現実味を帯びてくる。政権党として有権者に選択肢を与えることができるのか、それとも不戦敗を選ぶのか。難しい選択を迫られている。


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2016年10月21日金曜日


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