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<避難解除>楢葉をにぎやかに かかし作り

かかしを作る「なにかし隊」のメンバー=福島県楢葉町の「楢葉まなび館」
楢葉町の金融機関に置かれた「防犯かかし」

 福島県楢葉町の町民グループ「なにかし隊」が、等身大の人形作りに取り組んでいる。東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が解除された町は、帰町者が1割弱の約700人。公共施設などに人形を置いて「少しでもにぎやかに」と始めた。ほのぼのとした「かかし」は福島県警双葉署の目に留まり、20日から防犯にも一役買うことになった。
 人形は木に布や綿を巻いて頭を、ねじった新聞紙で胴を作り、町民が持ち寄ってくれる服を着せる。
 50、60代の女性メンバー5人がこれまで、赤ちゃんからおばあさんまでの24体を完成させ、一部をデイサービスセンターなどに置いた。夏の町の催しでは町民に、一体一体に名前を付けてもらった。
 メンバーの青木ひろみさん(59)は「デイサービスセンターでは、お年寄りが人形を孫のように抱いて喜んでくれた」と言う。
 人形作りは徳島県三好市の山間部にある住民約40人の名頃集落を参考にした。あちこちに計180体が置かれ「かかしの里」として知られる。なにかし隊のメンバーが今年5月、現地を訪れて作り方を教わった。
 人形のうち、防犯に活用されるのはスーツ姿の男性4体。メンバーが20日、「防犯かかし」として町内の金融機関3カ所や双葉署臨時庁舎に置いた。銀行員をイメージした人形が持つボードには、振り込め詐欺などに注意を呼び掛けるチラシを張っている。
 メンバーは来年、花嫁や花婿などの人形で、昔の結婚式を再現する構想を練る。青木さんは「町民の要望に応じ、いろんなかかしを作りたい。癒やしを感じてもらったり、イベントのPRに使ったりしてもらえればうれしい」と話す。


2016年10月21日金曜日


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