岩手のニュース

リンゴ新品種「奥州ロマン」産地化へ始動

視察会で奥州ロマンの特徴を説明する高野さん(右)=18日、奥州市

 岩手県奥州市のリンゴ新品種「奥州ロマン」の生みの親で、同市江刺区の農業高野卓郎さん(75)が今月下旬、東京・大田市場に初出荷する。6月の品種登録を受け、市場評価を追い風に産地化に弾みをつける狙い。関係者の間では「発色が良く糖度も高い」と評判で、市内を中心に数年後の本格生産を視野に入れる。
 奥州ロマンは、高野さんが「シナノゴールド」に「つがる」を交配した。2010年に初めて実を結び、14年に息子が園主を務めるリンゴ農園「紅果園」で生産が本格化した。現在は5000平方メートルで栽培している。24日以降、今月末にかけて東京の大田市場に500キロを出荷する。
 江刺農協(奥州市)などが18日に紅果園で開いた視察会では、農家や岩手県、奥州市の関係者が鮮やかな赤いリンゴを見ながら、高野さんの説明を受けた。もぎたてを試食し、リンゴとしてはトップレベルの糖度16〜17度の甘み、パリッとした食感を味わった。
 同農協りんご部会の菊池敏洋部会長(56)は「産地として、いかに特色を出すかは重要課題。出荷時期など他品種との兼ね合いもあるが、新品種の生産は大事な戦略だ」と意義を語る。
 高野さんはこれまで「ロマン」の名が付く品種を登録し、奥州ロマンは第4弾となる。14、15年度に県が実施した調査では、県内外の品種を押しのけ、トップの評価を得た。14年度に先行販売を始めた地元の産直でも好評という。
 高野さんは「市場や消費者に認められれば、単価が高くなる。奥州、江刺のブランドとして、日本を代表する品種にしたい」と先を見据える。


関連ページ: 岩手 社会

2016年10月22日土曜日


先頭に戻る