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<手腕点検>長年の懸案解決に道筋

自作のイラストを掲げてあいさつする小山町長=2日、川崎町のセントメリースキー場

◎2016宮城の市町村長(15)川崎町 小山 修作町長

 大勢の来場者に高々と掲げて見せたのは、映画「男はつらいよ」をイメージして描いたイラスト。続けて主人公の寅さんの口上をまねながら、地元のそばのおいしさをアピールした。

<スピーチで魅了>
 ソバ生産が盛んな川崎町で2日にあった「新そばまつり」。映画ファンの小山修作町長(59)が、趣味を生かしたあいさつで会場を沸かせた。独特のユーモアと練りに練った演出で、聞き手を引きつけるスピーチは大きな持ち味だ。
 政策面では、自身の実績として挙げる取り組みが二つある。
 一つは、町と仙台市を結ぶ国道286号碁石−赤石間の改良工事の着手にめどが立ったこと。現区間は冬場の凍結や渋滞の多発が悩みの種となっている。
 もう一つは、定員割れが続いている柴田農林高川崎校の存続に道筋を付けたことだ。県立支援学校の岩沼高等学園(岩沼市)の分校を校舎内に併設することで閉校を免れた。
 いずれも、町の長年の懸案だった。小山町長は「県や県教委に粘り強く働き掛け、ようやく課題を解決することができた」と感慨深げに語る。真壁範幸町議会議長(66)は「町長は持ち前のフットワークの良さを生かし、着実に成果を残している」と評価する。
 町議2期目半ばをなげうって出馬した2011年8月の町長選で初当選。当初は東日本大震災の復旧作業に追われたが、町政は徐々に軌道に乗り始めた。今年3月の町議選後、町長派が反町長派を上回ったことも大きな追い風になった。

<活性化策見えず>
 一方、「町長のまちづくりのビジョンがいまだに見えない」と物足りなさを感じる町民がいる。
 286号の改良や柴田農林高川崎校の存続には「歴代町長も熱心に取り組んできた。たまたま小山町長の代で事態が動いただけ」と冷めた見方がある。
 「町長は決まったスケジュールをこなしているだけのように見える」。石野博之町議(56)は「自分から発案した政策はほとんどないのではないか」と手厳しい。
 年間77万人近くが利用する国営みちのく杜の湖畔公園や、480年余りの歴史がある青根温泉といった地域資源を町内の活性化に十分生かせていないとの指摘も多い。町商工会の大久保雄一会長(69)は「湖畔公園の来場者に町内を巡ってもらえるような対策を講じてほしい」と要望する。
 町の人口は1959年の約1万4000をピークに長く減少傾向が続き、現在は約9100。農家や商店の後継者不足は著しく、対策は急務だ。
 前町議会議長の大浪俊憲元町議(66)は「町長はまだ若い。失敗を恐れずに大胆な施策を展開し、人口減少に立ち向かってもらいたい」と語る。
 スピーチのように練り込んだまちづくりの一手を町民が期待している。
(大河原支局・柏葉竜)


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2016年10月23日日曜日


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