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<長沼ボート場>世論取り込み 宮城知事躍起

大勢の記者を前に会見する小池知事(中央右)と村井知事。高い露出度は全国区となっている=15日、登米市の県長沼ボート場

 2020年東京五輪・パラリンピックのボート、カヌー・スプリント会場の見直し問題で、村井嘉浩宮城県知事が全国ネットのテレビ番組に出演し露出度を高めている。宮城県長沼ボート場(宮城県登米市)への誘致を巡り連日のように優位性を強調。「来秋の知事選に向けた実績づくりか」とのやっかみをよそに「今が勝負どころ」と世論取り込みに躍起だ。
 積極的なテレビ出演は村井知事が小池百合子東京都知事と都庁で会談した12日から加速した。特に、小池知事が長沼ボート場を訪問した15日以降はテレビ局からの出演依頼が相次ぐ。
 17日午後は知事室にテレビカメラを入れ、民放3社の生放送にはしご出演。人気キャスターの宮根誠司さんやタレントの水道橋博士さんからの質問に応じた。
 「東日本大震災から5年でここまで立ち直った。少ない時間でも成功させる自信がある」「地球儀で見れば長沼と東京の距離は遠くない」。村井知事は笑顔を振りまきながら、軽妙な掛け合いを演じた。
 18日も民放2社の番組に生出演した後に上京し、午後8時から2時間にわたり討論番組に参加した。県によると、13〜18日の6日間で出演した全国ネットの番組は計5時間45分に上る。
 公務の合間を縫っての出演は知事自らの希望だ。会場変更問題の発覚後、職員に「全国放送の取材は全て受けろ」と指示。大会組織委員会や競技団体の反発を打開するためには世論を味方につける必要があると踏み、広告塔を買って出た。
 なりふり構わぬ露出に周囲からは「来秋の知事選を見据えたパフォーマンスだろう」との声も上がる。3期目の任期終了まで残り1年。県議会野党会派のベテランは「久々に全国的なスポットライトを浴びて喜んでいる。絶好のアピール機会と見ているのだろう」と冷めた視線を送る。
 かつて知事が所属していた自民党・県民会議のベテランは「大会組織委やIOC(国際オリンピック委員会)に立ち向かう姿は共感を誘い、票につながる。人気は高まり、知事選は盤石だ」と先行きを解説する。
 東京都の調査チームは20日、候補地を「海の森水上競技場」(東京)と長沼ボート場に絞った。村井知事は「メディアを通じて熱意を伝えていく」と話し、さらに気合を入れている。


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2016年10月24日月曜日


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