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<白石市長選>刈田病院の立て直し急務

初当選を決め、笑顔で万歳する山田さん(中央)=23日午後9時45分ごろ、白石市東町1丁目の事務所

 新人2人の一騎打ちとなった宮城県白石市長選は23日投開票が行われ、無所属新人の元市議山田裕一氏(40)が初当選した。自民、公明両党の推薦を受け、国や県とのパイプを強調。政権与党の支持基盤に加え、今期限りで引退する風間康静市長(55)の支援も取り付け、前回に続く挑戦となった無所属新人の元市議沼倉昭仁氏(47)を組織戦で振り切った。(1面に関連記事)
 新市長にとって最優先の課題は、公立刈田総合病院の抜本的な経営改革だ。市が本年度、病院に繰り入れた額は約14億5000万円に上る。一般会計予算から1割弱を支出する異常事態で、圧縮に努めなければ選挙戦で訴えた政策に着手できないばかりか、市民に負担増を強いる恐れがある。
 山田氏の公約のうち「道の駅」は、慎重な検討を要する。隣の福島県国見町で来春、角田市でも2019年春に開業する見通し。巨額の整備費を投じ、維持費もかかるだけに、集客と収益を図る緻密な事業計画の立案が不可欠となる。
 沼倉氏は前回、風間氏に686票差まで肉薄した。今回は風間氏と距離を置く複数の市議が支援に加わったが、「現職批判」と「原発事故対策」という前回の二大争点が消え、有権者の関心を再び引き寄せることはできなかった。
 過去の市長選は市内を二分する激戦となり、選挙後もしこりが残った。人口減少が進み、かつての「仙南の雄」の地盤沈下が著しい。ノーサイドの精神で対立を収束し、一枚岩で市政運営に取り組む寛容の姿勢が山田氏には求められる。
 幸い、市内には片倉小十郎が築いた白石城下の歴史文化が息づき、ホワイトキューブや碧水園など多彩な公共施設群、新幹線や高速道路もある。官民一体で使いこなす知恵を絞り、交流拠点都市として再生復活を期待したい。(解説=白石支局・瀬川元章)

 ◇白石市長選開票結果(選管最終)
当 9,807山田 裕一 無新(1)
  7,802沼倉 昭仁 無新 


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2016年10月24日月曜日


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