宮城のニュース

<エコラの日々>大事に使い続ける

絵・木下亜梨沙

 50年ほど前、私の子どもの頃には町のあちこちに修理屋さんがありました。お鍋の穴をふさいでくれる鋳掛け屋さん、傘屋さん、家電修理の専門店、街角には、かかと修理の靴屋さん。
 今ほど物の豊富ではない時代でした。そこには何でも修理をして使う、丁寧な暮らしがあったような気がします。
 安くて手軽で便利ではあるけれど、台風の後の壊れて放置されたビニール傘などを見ると、とても居心地の悪さを感じてしまいます。昔には戻れないけれど、良い品物を大切に使うことや、修理して使うことを生活に取り入れてはいかがでしょうか。
 最近では100円ショップでも傘の部品などのパーツやDIY用品が入手できるようになり、手軽に修理できるようになりました。
 ある日、掃除機が動かなくなりました。大変! これは大事件です。わが家は和室1室を除き、全て無垢(むく)材のフローリング。初夏から秋のこの時季、木の感触が気持ちよくてはだしで暮らす私にとって、床のザラザラ感は耐え難く、すぐ修理に出しました。5年保証を付けておいてよかった。
 修理から戻ってくると、快調! 以前よりヘッドがスムーズに動き軽快です。ブラシもヘッドも交換したとのこと。
 これまで数々の掃除機に出合い、失望し、やっと満足する一台に巡り合って日々使い込んでいました。重くて頑丈、吸引力が強いこの掃除機を、この先もずっと使い続けたいと願っています。そのためにフィットネスに通い、体力を増強していると言ったら笑われるでしょうか。
 また、私がよく修理して使っているものに調理用品があります。フライパンの表面のフッ素コートの再加工では新品のようになって戻ってきます。
 圧力鍋の取っ手の交換はメーカーで対応してもらえますし、劣化した部品の購入・交換をすることでかれこれ30年も使い続けています。省エネ・時短が目的で活用してきた圧力鍋ですが、家族が減っても炊飯に煮物にと大活躍。今でもなくてはならないものになっています。
 自分にとって本当に満足できる良い品を、修理しながら大事に長く使い続ける生活は心が満たされます。人生の終末に向けていろいろなものを少しずつ片づけながら、気に入ったものに囲まれた暮らしを楽しんでいきたいと思います。
(ACT53仙台 矢吹真理子)


2016年10月24日月曜日


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