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<この人このまち>「自転車の街」こぎ出す

はら・しげのり 1981年喜多方市生まれ。明星大卒。同市内で「旅館俵屋」を経営する。2012年2月からサイクルシティ喜多方協議会会長。

 ラーメンが有名な喜多方市を「自転車の街」にしようと、若手旅館経営者らでつくる「サイクルシティ喜多方協議会」がPRに奮闘している。会長の原重範さん(34)は「喜多方は自転車で巡るにはぴったりの場所」と太鼓判を押す。
(福島総局・高橋一樹)

◎サイクルシティ喜多方協議会会長 原重範さん(34)

 −協議会の活動内容は。
 「昨年、市内のラーメン店やお土産店など約50カ所に自転車ラックを設置しました。今年6月から旅館を通じてスポーツ自転車を貸し出しています。まだ2台しかありませんが、いずれは10台は常備したい。市内の自転車道で草取りなどの整備事業にも取り組んでいます」
 「2012年に市内の雄国山でヒルクライム大会が開かれ、自転車ラックを大量に用意しました。これをあちこちに置き、自転車乗りを呼び込みたい。そう思ったのが始まりです」
 −なぜ自転車に目を付けたのでしょうか。
 「大学生のときに同好会に入り、仲間と日本中を走り回りました。自分の足でどこまでも行けるのが魅力。でも20代半ばで地元に戻ってみると、自転車乗りを見掛けることがなく、寂しく感じました」
 「ヒマワリ畑で有名な三ノ倉高原、夕日が美しい雄国山の恋人岬など、喜多方郊外には景色のいい場所が点在します。町中は平らな盆地で走りやすく、ラーメン屋は120軒以上。両方を結び付け巡ってもらうのに自転車はぴったり。観光客の滞在時間も伸びます」
 −自身が経営する旅館ではどんな工夫を。
 「貸し出し自転車がセットの宿泊プランを用意し、お勧めのルートを提案しています。室内に自転車を持ち込めるようにし、整備道具や補給食もそろえました。ここ4年で全国から延べ200人以上の自転車乗りが泊まりに来ました」
 −東京電力福島第1原発事故の影響は。
 「風評被害で減った観光客数は今でも完全には戻っていません。ただ、いつまでも被災地意識を持っていては自分の首を絞めるだけ。東日本大震災前と変わらぬ喜多方の魅力を多くの人に知ってもらいたいです」
 −今後はどんな仕掛けを。
 「来年6月、市内でサイクリング大会を開こうと企画しています。もっとたくさんの人に来てほしいのはもちろん、地元の人も『楽しそう、乗ってみたい』と思ってくれれば、街に自転車乗り歓迎の空気がさらに広がるはずです」


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2016年10月24日月曜日


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