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<汚染廃棄物>仙台市の受け入れ焦点

 東京電力福島第1原発事故に伴う放射性物質の濃度が国の基準値(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の廃棄物を、県が県内の焼却施設で一斉処理する方針を固めたことを受け、能力の高い焼却施設を持つ仙台市の対応が注目されている。汚染廃棄物を保管する市町村が自力処理できる量には限界があり、仙台市の協力が焦点になりそうだ。
 市は昨年7〜12月、基準値以下の放射性物質を含む牧草とほだ木約557トンを市内の葛岡(青葉区)、今泉(若林区)、松森(泉区)の3工場で焼却し、全ての処理を終えた。焼却灰の放射性物質濃度を抑えるため、汚染廃棄物1トンに対し約100〜230トンの家庭ごみなどを混ぜた。
 3工場の処理能力は1日最大計1800トン。点検などを勘案しても1日1260トンは処理可能で、現在の処理量は各施設で1割程度の余裕がある。市環境局は「能力的には、一定量を他から受け入れられる」と説明する。
 県内には基準値以下の汚染廃棄物が現時点で約4万トンある。最多の8199トンを保管する登米市の場合、市の施設の処理能力は1日80トン。仙台と同じ混合率で家庭ごみなどと焼却するとして、処理には単純計算で約30年かかる。
 県は11月3日の市町村長会議で処理方針を説明する。仙台市の奥山恵美子市長は24日の定例記者会見で、他の市町村から汚染廃棄物の処理を引き受ける可能性に関し「市町村長会議で県の考えや実態報告を聞くまで判断材料がない」と述べるにとどめた。


2016年10月25日火曜日


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