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<リオパラ>諦めない姿 最後まで

[しょうじ・たけし]1980年生まれ。2001年に内装解体作業中の落下事故で頸髄(けいずい)を損傷し、四肢がまひした。千葉市のクラブチーム「ライズ」所属。仙台市青葉区で妻、長男、長女と4人暮らし。仙台市出身。

◎体格差を技術で克服/車いすラグビー「銅」庄子日本代表主将

 リオデジャネイロ・パラリンピックで車いすラグビー日本代表が日本初の銅メダルを獲得した。主将を務め、前回大会出場の経験を生かし勝利に貢献した庄子健(36)=BNPパリバ証券、仙台市=に、銅メダル獲得の舞台裏や2020東京大会への思いを聞いた。
(聞き手は宮田建)
 −ロンドン大会4位の雪辱を果たした。

<「メダル死守」>
 「準決勝で負けて目標の金メダルがなくなり、チーム内の雰囲気が暗くなった。宿舎に戻り、選手だけのミーティングで『悔しいけど、メダルを死守しないと』とみんなで泣きながら思いを吐き出した。あれで気持ちのスイッチが入った」
 −体格で劣る日本がなぜメダルを取れたのか。
 「体が小さいとはじかれて体力を消耗する。しかし、勝敗を決めるのはそれだけではない。激しい当たりを利用して素早くターンするとか、さまざまな対応ができる。戦術面では(もう一人の)主将の池透暢と(エースの)池崎大輔のホットラインが確立されていたことが大きい」
 −出場時間は少なかったが、主将として貢献した。
 「池とはチームの方向性などについてよく話し、支えた。出場選手への助言、励ましを意識していった」
 −どのような思いで大会に臨んだのか。

<勇気を感じて>
 「選手が一生懸命にハードワークをする姿、力を出し切る、諦めない姿を見せたかった。見ている人に何かしらの感動を生じさせ、一歩踏み出す勇気を与えられたらいいと考えていた」
 −パラリンピックへの関心は確実に広がっている。
 「ロンドンの会場は満員で福祉先進国だけあって選手へのリスペクトを感じた。リオは熱狂的で観客が選手を取り囲み、なかなか解放してくれなかった」
 「私たちはアスリートという意識でやっており、そういう視点で報道してもらえるとうれしい。見る側の意識を変えるには全力プレーを常に見せるしかない。会場に来て、激しいぶつかり合いを感じてほしい」
 −東京大会への思いは。
 「金メダル獲得には、車いすラグビーを知ってもらい、競技人口を増やすことが出発点になる。そうすれば代表もレベルアップする。この1年が勝負」
 「4年後は40歳だが、もっと強くなりたい。一年一年頑張り、その先に東京が見えれば代表を目指す。来年2月までに仙台にチームをつくる。東北にチームがなく、普段は1人で練習している。若い世代にも呼び掛け、東北に根付かせたい」

 【日本代表の戦績】
 ▽1次リーグ
日  本 50−46 スウェーデン
日  本 57−52 フランス
米  国 57−56 日  本
 ▽準決勝
オーストラリア 63−57 日  本
 ▽3位決定戦
日  本 52−50 カナダ


2016年10月25日火曜日


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