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奥入瀬川サケ釣り ひっそりと幕

昨年まで10回開催された奥入瀬川でのサケ釣り。全国から釣り人が集まっていた

 青森県十和田市などを流れる奥入瀬川でのサケ釣りのイベントが、今年から開催されないことになった。「採算が取れない」(関係者)のが主な理由。十和田の自然を満喫できるイベントとして定着していただけに、参加者は「非常に残念」と閉幕を惜しんでいる。
 サケのふ化事業に取り組む地元漁協や市などでつくる協議会が、2006年に始めた。一部区間に余剰のサケを放流し、10月下旬ごろ〜12月中旬ごろの期間、1日券5000円などの料金で1人1日10匹までサケを釣らせ、5匹の持ち帰りを認めていた。
 多い年は全国から1000人以上が集まった。昨年は756人が参加し、売り上げは約250万円。参加者に調査したところ、半数は岩手、宮城、秋田の各県や東京都など青森県外から訪れ、市内に宿泊するなど地元への経済波及効果は約1500万円に上った。
 協議会会長だった地元漁協理事の戸来敏幸さん(58)によると、人件費の負担の重さなどに加え、公的な助成金を得られないことから、昨年のシーズン終了段階で閉幕を決めた。協議会は今年8月に解散した。
 漁協には現在も問い合わせの電話が来る。大分市から毎年訪れていた会社社長藤井富生さん(69)は「多い年は1回4〜5泊で3回参加した。十和田の自然に親しみ、地元の人や全国の釣り人と交流するのが楽しく、九州から行くだけの価値があった」と残念がる。
 イベントの中心的存在だった戸来さんは「全国から人が集まるイベントだけにやめたくなかったが、赤字になる前に終えるしかなかった。漁協の若い世代が流域の人たちと新たなアイデアを考えてくれることに期待したい」と話す。


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2016年10月25日火曜日


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